団地の公園で、朝からとんでもないものを見てしまった話
専業主婦です。うちの団地の前に、けっこう大きい公園があるんですけどねぇ。朝の7時ごろ、ゴミ出しのついでに、ママ友の田中さんちの奥さんと、立ち話をしてたんですよ。ちょっと肌寒い、10月の朝でした。息が白くなるほどじゃないけど、二人ともカーディガン羽織っててね。
そしたらね、公園のトイレの方から、作業着のおじさんが、早歩きで、出てきて。50代くらいの、腹の出た、いかにも現場のおじさんって感じの人でねぇ。工具の袋を肩にかけてて、多分近くの現場の人だと思うんだけど。あら、トイレ混んでるのかしらねぇ、なんて言ってたら、そのおじさん、植え込みの、ツツジのところにね、ずんずん入っていったんですよ。顔色が悪くて、片手をずっとお腹に当ててて、歩き方も、なんていうか内股気味っていうか、変な感じでねぇ。
で、こっちに背中を向けて、しゃがんだの。ママ友と二人で、えっ、えっ、って固まっちゃって、目を合わせられなくて。心臓がドキドキしちゃって、でも大声も出せないでしょう、朝の団地で、子供も通る道だし。しばらく息を潜めて、見ちゃいけないと思いながらも目が離せなくてねぇ。おじさん、5分くらい、じっと動かずに、何度か肩を震わせるみたいにして、たまに小さくうめき声みたいなのも聞こえた気がして。終わったらしくて、何事もなかったみたいに出てきて、現場の方に歩いていきました。歩き方がさっきよりずいぶん軽そうでねぇ、そこだけは何だかおかしくって。
あとでこわごわ見に行ったら(行かなきゃよかったんだけど)、まあ、大の方でしたねぇ。公園のトイレ、見たら「配管故障のため使用禁止」の貼り紙で。それは気づかなかった方が悪いっちゃ悪いけど、限界だったのねぇ、って話になったんだけど。
うちの旦那にその話をしたら、「男は追い詰められたらやる」って真顔で言うのよ。やだ、あなたもやったことあるの、って聞いたら、黙ってお茶飲んでました。怪しいでしょう。あの日のことは今でもママ友との鉄板ネタになってて、会うたびに「ツツジのおじさん」で笑っちゃうのよねぇ。団地の植え込みは、犬の落とし物だけじゃないのよ、みなさんも気をつけてねぇ。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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