【観測記録・春】上野公園の満開の下、宴会集団から出た限界個体の記録
4月2日、上野恩賜公園。晴れ、風弱し。ソメイヨシノは満開を2日過ぎた頃で、園内は夕方の時点で既に飽和状態であった。私の定点は噴水広場寄りのベンチ。ここは公衆トイレへの動線が交差する要衝であり、観測には最適である。花びらが夕風に乗って絶えず舞…
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屋外で小をする・その場面に出くわしたエピソード。
全152話
野ション——屋外で小をする・その場面に出くわしたエピソード集。深夜の公園、路地裏、河川敷、キャンプ場。トイレが無い夜に人が下す決断と、偶然それを見てしまった人々の証言です。
4月2日、上野恩賜公園。晴れ、風弱し。ソメイヨシノは満開を2日過ぎた頃で、園内は夕方の時点で既に飽和状態であった。私の定点は噴水広場寄りのベンチ。ここは公衆トイレへの動線が交差する要衝であり、観測には最適である。花びらが夕風に乗って絶えず舞…
金曜の深夜一時、残業帰り。あの公園の夜から、私は遠回りして帰るようになってしまった。まっすぐ帰る道より、少しだけ遠い道を選ぶこと。それが自分でも気づかないうちに、習慣という名の秘密になっていた。 その日は多摩川の河川敷を選んだ。土手の下の草…
てかさ、夏フェスのトイレ問題どうにかならんの?って毎年言ってるんだけど。去年の山のフェス、昼のピークで仮設トイレ百人待ちなんよ。百人て。推しのステージ三十分後に始まるのに並んでたら人生終わるじゃん。 しかもうち、その時点でもう下腹やばくてさ…
ゴールデンウィークの午後1時過ぎ、私は大人気テーマパークの屋外アトラクションの列にいた。気温は25度近くあり、直射日光が照りつける中で120分待ちの看板を見上げていた。 最初の異変は、列に並んで1時間が経過した頃の、下腹部を突き刺すような軽…
うららかな4月の午前11時頃、標高800メートルの山道でのことだ。気温は18度前後と過ごしやすく、新緑の木々の間から木漏れ日が差し込んでいた。私は展望台に向かう山道の途中の切り株に腰掛け、水筒の水を飲んでいた。……その時、少し先の上り坂の途…
潮風が強く吹きつける11月の午後4時頃、私は九十九里の広い砂浜にいた。気温は10度近くまで下がり、夕暮れが近づく中、一人で波打ち際を散歩していた。 最初の異変は、散歩を始めて30分が経過した頃の、下腹部をツンと刺激する強い尿意だった。 「レ…
高校2年の夏、私は家族旅行で標高1200メートルほどの高原キャンプ場に来ていた。アウトドア好きの父親に強引に誘われ、私たちは深い原生林に囲まれた森林ハイキングコースを歩いていた。朝から冷たい麦茶を何杯も一気に飲み干したのが災いしたのだろう、…
4月のうららかな午後1時頃、桜が満開の有名な公園でのことだ。気温は20度前後と心地よく、大勢の花見客がレジャーシートを広げて宴会を楽しんでいた。 ……その時、通り沿いの桜の木の下で立ちすくんでいた女性が目に入った。 年齢は20代前半の女子大…
高校の終わりか大学に入りたての頃だったと思う。秋に開催された大きめの学外イベントというか、他校と合同の野外フェスティバルみたいなやつに参加した時のこと。広場には屋台が並んで、大勢の人でごった返してた。うちは友達と一緒にお祭り騒ぎを楽しんでた…
冬の深夜11時半頃、私は星空を観測するために山の上にある展望公園にいた。気温はマイナス1度まで下がり、山風が吹き荒れる中、車の外で三脚を立てていた。 最初の異変は、カメラの設定を調整していた瞬間の、下腹部を突き刺すような鋭い尿意だった。 「…
7月19日、都内東部の某夏祭り。晴れ、猛暑日。最高気温35度。祭りとビールの組み合わせは、観測者にとって事例の宝庫である。私は参道脇の石段に腰掛け、かき氷を消費しながら定点観測を実施した。境内には焼きそばと線香花火の匂いが混ざり合い、太鼓の…
8月の焼け付くような午後2時頃、海沿いで開催された大規模な野外音楽フェスでのことだ。気温は35度を超え、私は熱気が充満した芝生エリアで大好きなバンドの出番を待っていた。 ……その時、少し前のスタンディングエリアで立ちすくんでいた女性が目に入…
3月30日、目黒川沿いの遊歩道。曇り、気温12度。夜桜のライトアップ最終週で、川沿いの狭い歩道は一方通行の規制がかかるほどの人出であった。頭上を覆う満開の枝がライトに照らされ、川面に落ちる花びらが薄紅色の帯を作っている。 21時頃、事例発生…
秋の肌寒い11月の午後5時前、プロサッカーの試合が終了したばかりの屋外スタジアム広場でのことだ。観客が一斉に退場したため、駅へと向かう大通りは身動きが取れないほどの人混みで埋め尽くされていた。 ……その時、広場の端にある案内板の陰で立ちすく…
強い日差しが照りつける7月の午後2時前、私は多くの海水浴客で賑う(賑わう)湘南のビーチにいた。気温は32度と高く、マリンスポーツを楽しんだ後に濡れたウェットスーツを着たまま砂浜に立っていた。 最初の異変は、海から上がってしばらく経った頃の、…
秋の終わりの11月、午後1時半頃、紅葉が有名な山間部の遊歩道でのことだ。気温は10度前後と肌寒く、赤や黄色に色づいた木々を楽しむ大勢の観光客が行き交っていた。 ……その時、少し急な傾斜の階段の手前で立ち止まっていた女性が目に入った。 年齢は…
社会人になって数年目、会社の結構フォーマルな懇親会というか、取引先も交えた大きな飲み会があった時のこと。会場はちょっといいホテルの中のレストランで、みんなカチッとした服装をしてた。うちもその日は、黒のタイトな膝丈ワンピースに、ベージュのスト…
紅葉が美しい10月の午前11時半前、私は山頂へと続くハイキングコースの分岐点にいた。気温は15度と涼しく、秋風がそよそよと吹き抜ける静かな山道を一人で歩いていた。 最初の異変は、急な階段を登り終えた直後の、下腹部をツンと刺すような鋭い尿意だ…
大学2年の頃は、一番「野間(夜間)」の徘徊にハマってた時期。サークルやバイトの人間関係に疲れると、深夜に一人で家を飛び出して、わざと知らない道を何時間も歩き回るのが日課だった。そしていつの間にか、外で用を足すスリルそのものが目的になってたん…
夏の強い日差しが照りつける8月の午後2時前、市民公園の屋外テニスコートでのことだ。気温は34度を超え、コートの照り返しで息苦しいほどの熱気に包まれていた。私は観客用のベンチから練習試合を眺めていた。……その時、コートの端で立ちすくんでいた女…
最近うちの畑の脇の農道さ、昼どきになると営業の車が停まるようになったんだ。国道のコンビニが一軒潰れてから、この辺トイレが無くなったからだべ。この前停まったのは白い軽バンで、降りてきたのは若い営業の女の人だった。スーツにパンプスで、車の周りを…
紅葉が美しい11月の午後1時半前、私は京都の嵐山にある有名な竹林の小径にいた。気温は12度と低く、観光客で溢れ返る小径の中、私は修学旅行の班行動を引率していた。 最初の異変は、竹林の中間地点を過ぎた直後の、下腹部を突き刺すような鋭い尿意だっ…
夏の終わりの夜8時半頃、都内の公園で開催された野外映画上映イベントでのことだ。気温は26度前後で、芝生広場には大きなスクリーンが立てられ、大勢の観客がシートを敷いて映画を楽しんでいた。 ……その時、上映が終了して一斉に退場が始まった通路の脇…
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