排泄物語

物販列5時間、推しと膀胱を天秤にかけた現場の話

投稿者: 推し色ペンライト2分で読めます閲覧 5,8504.7(41件)

オタクの皆さんなら分かってくれると思うんですけど、物販列ってトイレ問題との戦いなんですよ。先月の現場(アリーナクラス、最寄駅から徒歩15分のやつ)、限定グッズ争奪戦のため朝6時から並びました。会場は14時(開場時間のことです、いつも変換まちがえる)。つまり8時間戦争です。前日の遠征組はもっと過酷だったらしいので(始発待機)、これでもまだ甘い方という現場の恐ろしさ。

列形成から3時間経過時点で最初の尿意が来ました。朝のカフェオレ(判断ミス)がじわじわ効いてくるのが分かるんです。ここで問題になるのが「列を抜けたら最後尾」ルール(公式が明言してるやつ)。トイレは仮設が4基、往復+行列で最低30分。30分後にはわたしの位置は500人後ろになってる計算で、限定ブロマイド(推しの生誕記念)の在庫が持つかは神のみぞ知る。結論、我慢を選びました。オタクは限定の前では膀胱を差し出す生き物なんです。

4時間目、足踏みが増える。最初の波はまだ「あー来てるなー」くらいだったのに、二度目の波は明確に下腹の重さになって、レジャーシートの上で正座したり崩したり、体勢変更の頻度がどんどん上がっていきました。日差しで汗はかいてるのに、変な冷や汗だけ背中を伝うあの感じ。心臓がドキドキして、スマホで推しの動画を見ても内容が頭に入ってこない。推しの顔より仮設トイレの位置を確認してる自分が情けなかったです。

5時間目、隣の子(初対面だけど同担)と「限界ですよね」「限界です」って連帯が生まれて、交互に荷物見張って列キープするという協定を結びました。彼女が先に行って、戻ってくるまでの15分がとにかく長かった。膝を合わせて、バッグを抱きしめて、「あと10分、あと5分」って自分と交渉し続けました。第三の波が来た時は本気で「推しごめん」って思いました。

彼女が戻ってきて、次にわたしが仮設に駆け込んだ時の解放感、正直その日の公演本編より鮮明に覚えてます(推しには内緒)。個室のドアを閉めた瞬間、膝から力が抜けそうになりました。グッズは買えました。ブロマイドも無事確保。膀胱と推し、両方守った女の記録として書き残しておきます。運営さん、物販列の仮設トイレ増設、まじでお願いします。会場前の導線より先にそっちです。

― この話は、これにて ―

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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