排泄物語

私の観測ポリシーについて――覗かない・つけない・撮らない

投稿者: 野ション・野糞ウォッチャー2分で読めます閲覧 8,9934.2(72件)

本日は事例報告ではなく、当方の観測方針について記す。この投稿サイトで私の記録を読んでくださる方が増えたようなので、誤解のないよう一度明文化しておきたい。祭り、花見、花火大会、忘年会――季節ごとに現場は変わるが、私が見ているものはいつも同じ、人間が理性の手綱を手放す寸前の姿である。四季を通じて記録を重ねるうちに、私はこの一瞬の普遍性にすっかり魅了されてしまった。

私が記録するのは「公然と、衆目の中で、起きてしまった成人女性の限界と解放」のみである。それ以外の一切――私的な場での出来事、本人が隠す努力をしている最中のもの――は、そもそも観測対象にすら含めていない。原則は3つ。

第一に、隠れている人を覗かない。物陰やトイレに隠れて用を足している人は、見られない権利を行使している。それを覗き込むのは観測ではなくただの犯罪である。私が記す事例はすべて、本人が人前で足を止め、周囲の目がある場所で限界を迎えたものに限られる。街灯の下、人波の真ん中、駐車場のシャッター前――どれも彼女たち自身が選んだ、あるいは選ばざるを得なかった場所であり、私が視界を強いて作ったことは一度もない。

第二に、つけない。怪しい動きの人を尾行して現場を押さえる、といった行為は論外。特定の誰かに狙いを定めて追いかけるようなことは、観測ではなくただの執着であり、私が最も戒めている行為でもある。私は祭りや花見の雑踏に座っているだけで、事例の方から視界に入ってくるのを待つ。彼女たちが我慢の限界と向き合い、額に汗を浮かべ、膝をすり合わせ、やがて力を抜いていくその一部始終は、こちらが動いて手に入れたものではなく、群衆という舞台が勝手に見せてくれたものに過ぎない。

第三に、撮らない。スマホは鞄から出さない。記録はすべて帰宅後の記憶によるフィールドノートであり、だから日付と天候を必ず書く。記憶の劣化を補正するためだ。数字や色彩を先に固定しておけば、後から思い出す彼女たちの表情の変化――こわばりから解放へ至る一瞬の落差――も、記憶の中で誇張されずに済む。

限界を迎えた成人女性が衆人環視の中で緊張と解放を行き来する瞬間、そこには都市の本音が露出する。膀胱の限界というのは存外に平等なもので、OLも人妻も熟女もギャルも、酒の勢いも忘年会の疲れも花見の熱気も、等しく理性の手綱を緩めてしまう。我慢の波が押し寄せ、引いていき、また押し寄せる、その反復の果てに訪れる解放の一瞬に、私はいつも都市の縮図のようなものを見てしまう。私が感測したいのはその普遍性であって、個人を特定したり辱めたりする意図は一切ない。

以上の3原則に反する投稿を私は今後も一切しない。同好の士にも、この一線だけは守ってほしいと切に願う。この一線を越えた瞬間、記録は観測ではなく加害に変わる。私が来年も、再来年も、同じ石段や同じベンチに座り続けられるかどうかは、ひとえにこの原則を守り抜けるかどうかにかかっていると自覚している。

― この話は、これにて ―

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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