カフェバーの冷気と腹痛
春の夜9時半、冷たい風が吹き抜けるテラス席のあるお洒落カフェバーでのことだ。私は友人とビールを飲みながら話していた。
……その時、近くの席に座るカップルの女性の異変が目に入った。
彼女は20代前半の大学生風で、薄手のノースリーブワンピースにデニムジャケットを羽織っていた。髪はゆるふわのロングヘアで、足元はサンダルを履いている。
急激な冷えからお腹を下したのだろう、彼女の表情はみるみる蒼白になっていった。
ワンピースの裾をギュッと握りしめ、両脚をぴったりと閉じて内股になり、お腹をさするように身を丸めている。時折、彼氏の話に適当に合わせながらも、必死にお尻の筋肉に力を込めて耐えているようだった。
その様子を見た瞬間、私の胸はドクンと激しく高鳴り、彼女のワンピースの揺れに釘付けになった。
彼女はトイレに行きたいと彼氏に言い出せないらしく、限界の便意と戦っている。トイレのランプは「使用中」になっており、彼女のサンダルのつま先が細かく震え、苦しげに唇を噛みしめているのが遠目からでもはっきりと分かった。
見てはいけないと思うのに、必死に耐える彼女の姿に目が離せなくなった。
ついに彼女は席を立ち、トイレへと小走りで向かった。その時の少し腰の引けた歩き方が忘れられない。
今でも冷たい夜風を浴びるたび、あの時テラス席で必死に耐えていた彼女の姿を思い出す。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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