排泄物語

焼き鳥屋カウンターの窮地

投稿者: 飲み会テーマ エピソード集(エピソード101〜150)1分で読めます閲覧 8103.4(5件)

冬の夜9時半、私は会社の上司に誘われ、焼き鳥屋のカウンター席にいた。上司の話に相槌を打ちながら、冷えたビールやレモンサワーを何杯も飲み干していた。最初の異変は、上司の仕事に対する熱い語りがピークに達した時に訪れた、下腹部をぎゅっと握られるような尿意だった。

「上司が真剣に話している最中に席を外すのは失礼にあたる……」という社会的な檻が私を縛り付けた。

ビールの強力な利尿作用によって、私の膀胱はあっという間に限界に達した。冷たい汗が全身から吹き出し、体中の毛穴が開くような鳥肌が立つ。

私はカウンターの椅子の下で両脚をきつく交差させ、内ももをこれでもかと擦り合わせた。

上司の話は途切れることなく続き、頭の中は尿意を抑えることで一杯になる。波のように襲う排尿欲がお腹を圧迫し、私は呼吸を浅くして耐え忍んだ。もう一歩も歩けない、少しでも力を抜けば温かいものが溢れ出してしまうという極限の恐怖が襲う。

恥ずかしさと焦燥感で心臓の音がうるさく響き、喉が渇きと耳の熱さが異常に高まっていく。

ようやく上司が「よし、そろそろ出るか」と言って立ち上がった瞬間、下腹部への衝撃で私の膝がガクガクと笑い、その場に固まってしまった。

私は不自然な内股のまま、会計を待つ間にトイブへ駆け込んだ。個室に入り、ようやく用を足せたときの、あの全身の細胞が弛緩するような解放感は忘れられない。

今でもカウンター席で飲むたび、あの時の冷や汗と、椅子の下で震えていた自分の足を思い出して股の奥がすくむ。

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― この話は、これにて ―

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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