真冬のアトラクションの洗礼
北風が容赦なく吹き荒れる1月の三連休、午後3時過ぎの千葉県にあるテーマパークでのことだ。大人気アトラクションの前には「140分待ち」の長い行列ができており、周囲はカップルや家族連れで溢れかえっていた。最初の異変は、列の半ばまで進んだ並び始めてから1時間が経過した頃だった。下腹部の奥深くで、突然突き刺すような激しい尿意の波が走った。
アトラクションの行列は頑丈な柵で囲まれており、途中で列を離れることは周囲の白い目を浴びるだけでなく、せっかくの待ち時間を全て無駄にするという社会的圧力が私をその場に縛り付けていた。直前に飲んだ温かいホットココアが、この寒さの中で完全に裏目に出て、膀胱を結壊寸前の水風船のように膨らませていた。
私はその日、厚手のダッフルコートの下に、フェミニンなチェック柄のミニスカート、そして黒のタイツにローファーブーツを合わせていた。冷たい風がスカートの下から容赦なく侵入し、下半身の冷えを加速させる。体温の低下とは裏腹に、下腹部の鈍痛による冷や汗が全身から吹き出し、額の髪がべっとりと額にはりついていた。顔からは完全に血の気が引き、土気色になっているのが自覚できた。
私はショルダーバッグを両手で強く抱え込み、それを下腹部に強く押し当てるようにした。タイツの中で両腿をぎゅっと交差させ、内もも同士を強く押し付け合って耐える。しかし、尿意の波は容赦なく第二波、第三波と押し寄せ、膀胱は限界を主張し、下腹部全体が引き裂かれるように痛む。「あと30分、あと数メートル……」と、頭の中で狂ったように秒刻みの計算を繰り返すが、一歩を踏み出す衝撃で尿道が限界を迎えそうになり、その場でビクンと全身を硬直させて動けなくなった。
恥ずかしさと、この大勢の人前で今にも粗相をしてしまうのではないかという恐怖が混ざり合い、耳の奥が熱くなって喉がカラカラに渇いた。
ようやく列を抜けて近くの多目的トイレへと滑り込んだ。便座に座り、温かい水分が勢いよく放出された瞬間の、頭の芯がとろけるような凄まじい解放感。今でもテーマパークの行列を見るたび、あの時の冷や汗の冷たさと、股の奥がすくむような恐怖が鮮明によみがえる。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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