排泄物語

乱気流のジャンボ機と締め付けられたベルト

投稿者: 生成エピソード集(エピソード751〜800)2分で読めます閲覧 1,2123.4(7件)

真夏の八月の日曜日、午後二時すぎの成田行きの国内線旅客機の機内でのことだ。太平洋上を飛行中、突然激しい乱気流に遭遇し、機内にはシートベルト着用サインが点灯した。すべての乗客が座席でシートベルトを強く締め、機体が上下左右に激しく揺れる中、私の下腹部に鋭い尿意の第一波が突き刺さるように走った。フライトの前に空港のラウンジで冷たいトマトジュースを何杯もおかわりしたのが、完全に裏目に出てしまった。

私はその日、上品なロイヤルブルーのタイトな半袖ワンピースに、黒のシアータイツ、そして三センチの黒のローヒールパンプスを履いていた。髪は後ろできっちりとハーフアップにまとめていたが、尿意の焦燥感から全身に噴き出した冷や汗で首筋がじっとりと濡れ、ワンピースの背中側が張り付いた。綺麗に整えていたはずのファンデーションが脂汗でじわじわと浮き上がり、マスカラが滲んで涙目のようになっているのが自覚できた。

シートベルト着用サインが点灯しているため、席を立つことは航空法で厳しく禁止されており、もし立ち上がればキャビンアテンダントから注意を受けるだけでなく、他の乗客からの冷ややかな視線を浴びることになる。この社会的責任と物理的なベルトの締め付けが、私を狭い座席という名の檻に縛り付けていた。

尿意の波は容赦なく第二波、第三波と押し寄せ、膀胱は決壊寸前のダムのようにお腹の奥で痛みを主張し始めた。私は座席の下で、タイツを穿いた内ももをこれでもかと密着させ、両膝を交互にすり合わせるようにして激しく震えさせた。シートベルトの下腹部への圧迫に耐えながら、お尻の筋肉を極限まで硬着させて尿道の栓を守っていた。

「あと十分、この揺れが収まるまで……」と、頭の中で狂ったように秒刻みの計算を繰り返し、神に祈り続けた。恥ずかしさと、機内で今にも漏らしてしまうのではないかという恐怖が混ざり合い、耳の奥が熱くなって喉がカラカラに渇いた。自分の限界の太も目の震えと、ワンピースの裾が不自然に揺れるスリルの中で、心臓は早鐘のように脈打っていた。

着用サインが消えた瞬間、私はお尻をかばう極端な内股の姿勢で立ち上がり、通路をよろめきながら機体後方のトイレへと滑り込んだ。便座に腰を下ろし、熱い水分が一気に放出された瞬間の凄まじい解放感。今でも飛行機が揺れるたび、あの時の冷や汗の冷たさと、股の奥がすくむような恐怖を思い出す。

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― この話は、これにて ―

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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