排泄物語

超高層オフィスの避難訓練と止まらない人波

投稿者: 生成エピソード集(エピソード751〜800)2分で読めます閲覧 154

蒸し暑い八月の金曜日、午後二時すぎの都心の超高層オフィスビルでのことだ。合同防災訓練が行われており、ビル内の全従業員が階段を使って一斉に一階へと避難を始めていた。非常階段は数千人の人々で埋め尽くされ、ノロノロとしか進めない大渋滞となっており、息苦しい熱気が漂っていた。私は階段の踊り場付近で立ち往生していたが、目の前にいた他部署の先輩である山崎さんの様子に微かな異変が生じたことに気がついた。……その時、彼女の不自然な動きが目に入った。

彼女は二十代後半の事務職OLで、上品なライトグレーのベストに、黒のタイトスカート、薄手のストッキングと黒ヒールパンプスを履いていた。髪はハーフアップできれいにまとめられていたが、その首筋にはだらだらと冷や汗が流れ落ち、ベストの襟元を濡らしていた。

彼女は突然、持っていた避難用ファイルを両手で強く抱え込み、それを下腹部を押し潰すように強く押し当てした。タイトスカートの中で、ストッキングを履いた内ももをこれでもかと密着させ、両膝を左右に激しくもじもじと擦り合わせいる。避難開始の直前に、冷たいお茶を一気に飲み干したのが完全に裏目に出たのだろう。顔面は完全に血の気が引いて白くなり、綺麗に施されたメイクは冷や汗で崩れ、涙目のようになっているのが見えた。

避難経路は一本しかなく、勝手に列を離れることもできないという状況と、周囲に他の従業員が密集しているという強烈な社会的圧力が、彼女を極限の精神状態へと追い詰めていた。彼女は奥歯を噛み締め、時折「はぅ……っ」と熱く荒い吐息を漏らし、腰を低く落としてお腹を抱え込むようにして必死に耐えていた。

見てはいけないと思つつも、彼女のタイトスカートの裾から伸びる、がくがくと震える太も目の動きと、限界の仕草から目が離せなかった。私の心臓はうるさく鼓動を刻み、喉の渇きを覚えるほどだた。彼女はパンプスのヒールを床に強く押し付け、お尻の筋肉を極限まで締め付けて尿道の栓を守っていた。

一階のロビーに到着した瞬間、彼女はお尻をかばう極端な内股のまま、這うようにしてロビーの奥にある多目的トイレへと消えていった。今でも非常階段の狭い空間を思い出すたび、あの時の彼女の限界の震えと、漂っていた焦燥の気配を思い出して胸がゾクゾクと熱くなる。

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