排泄物語

秋のハイキングと消えたトイレ

投稿者: 生成エピソード集(エピソード901〜950)2分で読めます閲覧 1,3784.7(7件)

秋晴れの十月の第二土曜日、午後二時すぎの山間部のハイキングコースでのことだ。紅葉の美しいシーズンということもあり、登山道は多くのハイカーで賑わっていた。私は展望台近くのベンチで休憩していたが、その時、山道の下から上がってきた女性の様子に微かな変調が生じ始めたのに気がついた。……彼女の体が不自然に強張っているのが見えたのだ。

年齢は二十代後半の、お洒落なアウトドアウェアを着た女性だった。薄手のピンクのマウンテンパーカーに、タイトな黒のトレッキングタイツ、そしてトレッキングシューズを履いていた。髪は二つ結びの三つ編みにして帽子を被っていたが、その首筋にはだらだらと冷や汗が流れ落ち、マウンテンパーカーの襟元を濡らしていた。

彼女は突然、持っていたリュックサックを両手で前に抱え込み、それを下腹部を押し潰すように強く押し当てした。タイトなタイツの中で、内ももをこれでもかと密着させ、両膝を左右に激しくもじもじと擦り合わせいる。登山口の売店で飲んだ冷たい牛乳が、山を登る運動による腸の蠕動と急激な冷えを引き起こし、下痢を誘発したのだろう。顔面は完全に血の気が引いて白くなり、綺麗に施されたメイクは冷や汗で崩れ、涙目のようになっているのが見えた。

山道には次の避難小屋までトイレがないという絶望的な状況と、周囲に他の登山客が絶え間なく通りかかるという強烈な社会的圧力が、彼女を極限の精神状態へと追い詰めていた。彼女は奥歯を噛み締め、時折「はぅ……っ」と熱く荒い吐息を漏らし、腰を低く落としてお腹を抱え込むようにして必死に括約筋の決壊を防いでいた。

見てはいけないと思つつも、彼女のタイツの生地越しに伝わる、がくがくと震える太も目の動きと、限界の仕草から目が離せなかった。私の心臓はうるさく鼓動を刻み、喉が渇きを覚えるほどだた。彼女はトレッキングシューズのつま先を山道の砂利に強く押し付け、お尻の筋肉を極限まで締め付けていた。

しばらくして、彼女はついに限界を迎えたのか、登山道の脇の茂みの方へ涙目で消えていった。今でも山登りに行くたび、あの時の彼女の限界の震えと、漂っていた切迫した空気感を思い出して胸がゾクゾクと熱くなるだた。

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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