排泄物語

【観測記録・夏】下町の夏祭り、神輿の後ろで限界を迎えた浴衣の女性

投稿者: 野ション・野糞ウォッチャー2分で読めます閲覧 3,1283.3(25件)

7月19日、都内東部の某夏祭り。晴れ、猛暑日。最高気温35度。祭りとビールの組み合わせは、観測者にとって事例の宝庫である。私は参道脇の石段に腰掛け、かき氷を消費しながら定点観測を実施した。境内には焼きそばと線香花火の匂いが混ざり合い、太鼓の音が腹の底まで響いてくる。

18時半、事例発生。神輿の担ぎ手の休憩所付近に、浴衣姿の女性が数名たむろしていた。20代後半、勤め帰りにそのまま浴衣に着替えて合流したと思しき一団である。そのうちの一人が、途中から明らかに会話に上の空になっていくのを私は感測した。膝がわずかに内側へ寄り、帯の上から下腹を押さえる仕草が増える。典型的な限界移行期の身体言語だ。ビールの缶を握る手の力が抜け、視線が何度も参道の奥へ泳ぐ。あの奥に公衆トイレがあることを、彼女はもう知っている顔をしていた。

仮設トイレには20人待ちの列ができていた。彼女は列の先頭付近を一度見に行き、絶望的な表情で戻ってきた。友人たちに「ちょっと、無理かも」と小声で訴えている。友人が「あと少しだから」と手を引いて歩き出すが、その歩幅はどんどん小さくなっていく。祭囃子の音が高くなるたび、彼女の肩が小さく震えるのが見えた。我慢の波が来ては引き、引いては来る、その周期が短くなっているのが傍目にもわかる。

この「波」の観測こそが本記録の核心である。最初の波は下腹の奥がきゅっと締まるような軽いものだったはずだ。それが二度、三度と繰り返すうちに、締まりの後に来る弛緩の幅が徐々に狭くなっていく。彼女は歩きながら太ももを軽くこすり合わせ、時折立ち止まって息を止めるような仕草を見せた。祭りの熱気と体内の熱がせめぎ合い、額の汗が化粧と一緒に流れ落ちていく。友人が「大丈夫?」と聞くたび、彼女は「まだ、大丈夫」と答えるが、その声はどんどん小さく、そして早口になっていった。

参道を外れ、街路樹の並ぶ暗がりまで来たところで、彼女は限界を悟ったらしい。「もう待てない」と友人に耳打ちし、浴衣の裾を両手で握りしめたまま、街灯の明かりが届くぎりぎりの木の根元にしゃがみ込んだ。隠れる意思はほとんどなく、通りかかった大学生カップルが「あ」と声を上げて気まずそうに視線を逸らしながら通り過ぎていく。友人が団扇で申し訳程度に扇いで目隠しを試みるが、焼け石に水である。夜風が浴衣の裾をわずかに揺らし、彼女の白いうなじに数滴の汗が伝うのが街灯の逆光に浮かんだ。

放尿は感測30秒強。夜気の中に白い湯気がふわりと立ち、浴衣の裾から伝う水音が祭りのざわめきにかき消されていく。堰を切った瞬間、それまでこわばっていた彼女の背中から力がすっと抜け落ちるのを、私ははっきりと見た。終わったあと彼女は肩で息をつき、「もう限界だった、ほんとに」と半分泣き笑いのような声を漏らした。友人たちが「おつかれ」と背中をさすってやる様は、戦友の帰還を迎えるかのようであった。

祭りの熱気は人間の膀胱と羞恥心を同時に緩めるという仮説を、本事例は強く補強するものであった。彼女は公然と、自らの意思で始めたのであり、こちらが覗いた訳ではない。むしろ視界から逃れる方が困難な位置であったことを付記しておく。夏祭りという舞台装置は、成人女性の理性の防波堤を、湯気ひとつ分だけ確実に低くするらしい。

― この話は、これにて ―

この話を評価する

平均 3.3(25件)

掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

野ション・野糞ウォッチャー」の他の話

3.8427閲覧 1.9万

【観測記録・春】上野公園の満開の下、宴会集団から出た限界個体の記録

4月2日、上野恩賜公園。晴れ、風弱し。ソメイヨシノは満開を2日過ぎた頃で、園内は夕方の時点で既に飽和状態であった。私の定点は噴水広場寄りのベンチ。ここは公衆トイレへの動線が交差する要衝であり、観測には最適である。花びらが夕風に乗って絶えず舞…

3.7918閲覧 1.9万

【観測記録・秋】ハロウィン渋谷、ゾンビメイクの女性が本物の緊急事態になるまで

10月31日、渋谷センター街周辺。晴れ、夜間気温15度。ハロウィン当夜の渋谷は、観測者にとって年間最大のフィールドである。ただし近年は規制強化で路上飲酒が減り、事例数は減少傾向にある。それでも仮装した成人たちの密度は相変わらず高く、路地とい…

4.8752閲覧 1.5万

【観測記録・冬】忘年会シーズンの歌舞伎町、ベテランの貫禄を見せた和服の女性

12月26日、歌舞伎町一番街付近。晴れ、乾燥、夜間気温4度。忘年会シーズン最終盤の週末であり、路上には理性を年内に使い果たした成人が多数観測された。ネオンの光が乾いた路面に滲み、酔客の吐く息が白く街灯に浮かんでいた。忘年会帰りの集団があちこ…

3.3305閲覧 1.5万

【観測記録・夏】花火大会の帰り道、駅までもたなかった女性の限界

8月2日、隅田川花火大会。晴れのち薄曇り、風やや強し。打ち上げ終了直後の帰路の混雑は毎年感測しているが、今年も駅までの道は歩行速度が時速1キロを切る飽和状態であった。この「動けない群衆」こそ、限界事例の多発地帯である。火薬の匂いがまだ夜気に…

関連する話

3.7448閲覧 1.6万

河川敷の草むらで、犬の散歩の人が来たあの三分間

金曜の深夜一時、残業帰り。あの公園の夜から、私は遠回りして帰るようになってしまった。まっすぐ帰る道より、少しだけ遠い道を選ぶこと。それが自分でも気づかないうちに、習慣という名の秘密になっていた。 その日は多摩川の河川敷を選んだ。土手の下の草…

4.1738閲覧 1.5万

夏フェスのトイレ百人待ちとか無理。森でしてきた女の言い分

てかさ、夏フェスのトイレ問題どうにかならんの?って毎年言ってるんだけど。去年の山のフェス、昼のピークで仮設トイレ百人待ちなんよ。百人て。推しのステージ三十分後に始まるのに並んでたら人生終わるじゃん。 しかもうち、その時点でもう下腹やばくてさ…

読むだけ、で終わらせない

排泄プレイが好きな女の子は、本当にいる。

aune(アウネ)は、性癖を打ち明けてつながるマッチングサービス。「排泄系が好き」と公言している女の子が実際に登録しています。体験談を読むだけじゃなく、あなた自身の体験をつくりに行きませんか。プレイ相手を探すなら、最初から性癖が一致する相手と。

auneで排泄好きの相手を探す

PR・広告リンクを含みます