会社の歓送迎会での冷や汗
秋の夜8時、私は上司や同僚たちとの親睦を深めるための歓送迎会に参加していた。古い雑居ビルの3階にある狭い居酒屋で、次々と運ばれてくる冷たいビールや脂の乗った料理を楽しんでいた。
最初の異変は、乾杯から1時間ほど経った頃、お腹の奥がゴロゴロと不吉な音を立てて差し込んだ突然の便意だった。
「このビルはトイレが少なくて混雑するし、上司が真剣な話をしている最中だから絶対に席を立てない……」という心理的な檻が私を金縛りにした。
しかし、お腹を下したような便意の第一波は容赦なく襲ってきた。私は掘りごたつの下でお尻の筋肉を限界まで締め付け、内ももをぎゅっと密着させた。冷たい汗が首筋をタラリと流れ、背中にはゾクゾクと鳥肌が立つ。
便意の波は間隔を縮めながら、さらに強力な第二波、第三波となってお腹の鈍痛が私を襲う。
「あと10分、挨拶が終われば……」と自分に言い聞かせるが、その時間が永遠のように長く感じられた。膝が笑い、座面にお尻を置いていることすら苦痛になってくる。ここで決壊してしまったら、会社での私の立場もプライドもすべてが終わるという絶望感が頭を支配した。
焦りと恥ずかしさで心拍数が跳ね上がり、呼吸は浅くなり、耳の奥が熱くなって喉がカラカラに乾いた。
ようやくお開きを告げられた瞬間、私は下腹部への衝撃でその場で中腰のまま固まってしまった。私は不自然な内股のまま、お尻をかばうように早歩きで廊下を進んでトイレへ駆け込んだ。
個室に入り、便座に座って一気に解放された時の、あの全身の力がとろけるような解放感は一生忘れられない。
今でも会社の宴会に行くたび、あの時の冷や汗と、座席の下で必死に耐えていた極限状態を思い出して股の奥がツンとする。
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