テーマパークの長蛇の列での攻防
ゴールデンウィークの午後1時過ぎ、私は大人気テーマパークの屋外アトラクションの列にいた。気温は25度近くあり、直射日光が照りつける中で120分待ちの看板を見上げていた。 最初の異変は、列に並んで1時間が経過した頃の、下腹部を突き刺すような軽い尿意だった。 「アトラクションに乗るまであと50分……これくらいなら大丈夫」 そう軽く考えていたが、並ぶ前に飲んだ巨大なアイスカフェラテが、完全に仇となった。
列はロープで複雑に区切られており、一度列を抜けると再度並び直さなければならない。その同行者への申し訳なさと、楽しみにしていた時間が台無しになる社会的プレッシャーが私を縛り付けた。 しかし、尿意の波は容赦なく第ニ波となって襲いかかってきた。 冷たい冷や汗が背中を伝い、全身の毛穴が開くような鳥肌が立つ。
「ここで漏らしたら、私の人生は完全に終わる……」 恥ずかしさと焦りから、心臓が爆発しそうなほど高鳴り始める。 デニムのショートパンツの下で、両足をぎゅっと交差させ、内もも同士を強く押し付け合った。 アトラクションの大きな音が響く中、呼吸が浅くなり、足元がガタガタと震えて立っているのさえ辛い。
限界が近づく逆(つれ)に、少しでも圧迫を逃がすために腰を浮かせ、身を捩る。 「神様、早く列を進めてください……」 心の中で何度も祈るが、周囲の楽しそうな声が私の焦りを倍増させる。括約筋が決壊寸前のダムのようになり、少しでも力を抜けば温かいものが太ももを伝ってしまいそうだった。
ようやく列の端が植え込みに面したエリアに達した瞬間、私は我慢の限界に達し、同行者に「ちょっとごめん!」と言い残して列を飛び出した。 人気の途絶えた植え込みの影に滑り込み、ショートパンツを引き下げて温かいものを一気に解放した。 熱いものが流れ出した瞬間のあの全身の力が抜ける感覚と、見つかるかもしれないという極限のスリルは今でも忘れられない。 今でもテーマパークの歓声を聞くたび、あの植え込みの影での冷や汗と、股の奥がキュンとする痛みを思い出す。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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