スタジアムの屋外広場と試合後の人混み
秋の肌寒い11月の午後5時前、プロサッカーの試合が終了したばかりの屋外スタジアム広場でのことだ。観客が一斉に退場したため、駅へと向かう大通りは身動きが取れないほどの人混みで埋め尽くされていた。 ……その時、広場の端にある案内板の陰で立ちすくんでいた女性が目に入った。
年齢は20代前半のサポーター風。お気に入りのチームのレプリカユニフォームを着用し、下はデニムのショートパンツ。足元は白いスニーカーを履いていた。髪は後ろでハーフアップに結んでいる。 最初は楽しげに友人と話していた彼女だが、急に口数が少なくなった。
彼女の様子がおかしくなったのは、スタジアムでビールをたくさん飲んでしばらくしてからのようだった。 小刻みにステップを踏むように、右足と左足に交互に重心を入れ替えているのだ。 広場のトイレはどこも試合後の客で1時間待ちの長い行列ができており、駅までの道も大渋滞している絶望が、彼女を襲っていた。 顔は真っ赤に上気し、額には細かい汗の粒が光り、きつく結んだ口元は小さく震えていた。
見てはいけないと思いつつも、彼女のショートパンツの下で限界を迎えて震える太ももから目が離せなくなり、私の心拍数はドクンと激しく高鳴った。 尿意の第ニ波が彼女を襲う。 彼女はついに耐えかねて、持っていたマフラータオルを両手で強く股間の前に押し当て、内股をこれでもかと擦り合わせている。
「どうしよう……っ」と涙目で呟きながら、周囲の喧騒に怯えるように縮こまっている。 第三波の激しい尿意が襲った瞬間、彼女は「っ……!」と小さく悲鳴のような息を漏らし、その場にうずくまってしまった。
結局、彼女は友達に内緒で列を離れ、両手で前を押さえながら、お尻をかばうように内股でスタジアム裏の植え込みへと消えていった。 今でもサッカー観戦に行くたび、あの日の冷たい秋風と、極限の我慢に震えていた彼女の涙目を思い出して胸が苦しくなる。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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