夏祭りの長い列と限界の浴衣美人
7月の非常に蒸し暑い夜8時半頃、地元の大きな神社で開催された夏祭りの境内でのことだ。周囲は屋台の明かりと浴衣姿の参拝客で溢れ返り、気温は30度を下回ることはなかった。私は境内のベンチに座り、風鈴の音を聞きながらかき氷を食べていた。……その時、少し離れたお神輿の展示ブースの前で立ちすくんでいた女性が目に入った。
年齢は20代前半くらい。赤と白の華やかな花柄の浴衣を艶やかに着こなし、足元は木製の下駄を履いていた。髪はすっきりとアップにまとめられ、手には小さな巾着袋を持っていた。 最初はお友達と談笑していたが、お腹を押さえるようにして急に無口になり、その場から動かなくなった。
彼女の様子がおかしいのはすぐに分かった。 両足をぴったりと揃え、下駄のつま先に力を入れながら、内ももを擦り合わせるようにしてもじもじしているのだ。 ビールや冷たいラムネを何杯も飲み、お祭りの熱気と人混みの中でトイレに行くタイミングを失った結果、膀胱が極限に達したようだった。 青ざめた顔には冷や汗がにじみ、きつく結んだ口元は小さく震えている。手は無意識に巾着袋で隠すようにして、浴衣の上から下腹部をぎゅっと押さえ込んでいた。
見てはいけないと思うのに、私は彼女の浴衣の裾の中で限界を迎えて震える脚から目が離せなくなり、私の心臓はドクンと激しく鼓動を刻んだ。 尿意の第ニ波が彼女を襲う。 彼女はついに耐えかねて、下駄を内股にハの字に傾け、両膝を強く押し付け合ったまま硬直した。 「う……」と声にならない吐息を漏らし、額の汗を拭う余裕すらなく耐えている。
周囲は屋台を巡る人混みで大混雑しており、神社 of 公衆トイレまでは200メートル以上もあり、しかもそこには大行列ができている。 しかし、彼女にはもう移動する余裕は残されていないようだった。
数分後、彼女は意を決したように友達の輪を抜け出し、お尻をかばうように内股のまま、本殿の裏手にある暗い林の影へと長るようにして消えていった。 今でもお囃子の笛の音を聞くたび、あの日の蒸し暑い風と、極限の我慢に耐えていた彼女の潤んだ瞳を思い出して胸が締め付けられる。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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