晩夏の海岸と突然の腹痛の波
8月の終わり、午後4時半頃の静かな海水浴場でのことだ。夕暮れが近づき、強い潮風が砂を巻き上げる中、私は砂浜の端にある防波堤に座って海を眺めていた。周囲には他に数組のグループしか残っていなかった。……その時、レジャーシートを畳んでいた女性の様子が急に変わったのが目に入った。
年齢は20代半ばくらい。白いリネンシャツに、ネイビーのショートパンツ。足元はビーチサンダルを履き、大きなキャンバスバッグを持っていた。 最初は恋人らしき男性と笑顔で片付けをしていたが、突然お腹を抱えるようにして動きを止めた。
彼女の顔から、みるみるうちに血の気が引いていくのが遠目にも分かった。 立ち上がろうとした彼女だが、一歩を踏み出す瞬間にビクッと体を震わせ、内ももをすり合わせるようにして再び座り込んでしまった。 ショートパンツの上から両手でお腹を強く押し当て、唇を強く噛みしめている。冷たい脂汗が額に浮かび、整った顔が苦痛で歪んでいる。間違いない、急激な腹痛と便意の波に襲われているのだ。
海岸 of 公衆トイレまでは約300メートル離れており、しかも今は清掃中で立ち入り禁止の看板が立っていた。その絶望的な状況が、彼女を精神的にさらに追い詰めているようだった。 見てはいけないと思いつつも、彼女のショートパンツの下の震える脚と、漏れそうなのを必死で耐える不自然な前屈みの姿勢から目が離せなくなり、私の心臓はドクンと跳ね上がった。
便意の第ニ波が彼女を直撃した。 「うぅ……」と喉の奥で押し殺したような吐息が聞こえ、彼女はサンダルのつま先を砂にめり込ませながら、お尻の筋肉を極限まで締め付けている。 男性が心配して声をかけるが、彼女は涙目で首を振るのが精一杯で、言葉を返す余裕すら失っているようだった。
ついに我慢の限界を迎えたのか、彼女は男性の制思(制止)を振り切るようにして立ち上がり、お尻をかばうように極端な内股のまま、砂丘の裏にある端の草むらの影へと長るようにして駆けていった。 今でも潮風の匂いを嗅ぐたび、あの時の彼女の限界の表情と、草むらに消えていった必死の後ろ姿を思い出して胸がキュンとする。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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