大講義室の後ろの席
新緑が眩しい5月の月曜日の朝、大学の101大講義室でのことだ。私は200人近くが受講する一般教養の講義に参加し、後ろから3列目の席でスライドを眺めていた。 最初の異変は、講義が始まって30分ほど経った時の、お腹の底をギューッと雑巾のように絞られるような突然の便意だった。
「朝食に食べたヨーグルトと冷たいコーヒーが、このタイミングで悪さをしたのだろうか」 最初は一時的な冷えによる波だと思い、机にお腹を押し当てるようにして前かがみになり、波が去るのを待った。しかし、無情にも第2波の激しい腹痛と便意が襲ってきた。 冷たい汗が額からタラリと流れ、全身にゾクゾクと鳥肌が立つのを感じる。
広い講義室とはいえ、静まり返った講義の途中で席を立ち、ガタガタと音を立てて退出するのは、女子大生として非常に恥ずかしかった。 「レポトの提出まであと20分……それまで耐え抜くしかない」 私はジーンズの下でお尻の筋肉を極限まで締め付け、両足をきつく交差させた。 お腹がゴロゴロと大きな音を立てるたび、頭の中が真っ白になり、黒板の文字がまったく目に入ってこない。
決壊寸前の水門を、必死に太ももの力とお尻の力だけで支えている状態だ。 限界が近づき、椅子に座っているだけでお尻を圧迫するため、少しでも逃げ場を作るために身を捩った。 「神様、お願いします。時間よ早く進んで……」と心の中で祈るが、時計の針は遅い。
ついに耐えかねて、私は教科書をカバンに押し込み、震える手で席を立った。 腰を引いた少し前かがみの姿勢で、周囲の視線から逃げるように廊下へ飛び出し、近くのトイレの個室へ駆け込んだ。 便座に座り、お腹の圧迫が一気に解放された時のあの全身がとろけるような感覚。
今でも大きな講義室のざわざわとした声を聞くたび、あの時の冷や汗と、壊れそうだった自分自身の限界を思い出して胸がキュンとする。
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