大規模講義の真ん中の席
凍てつくような12月の午後1時、大学の大講義棟でのことだ。私は200人以上が受講する法学の共通講集講義を受けていた。 最初の異変は、講義が始まってから20分ほど経った頃の、下腹部をつんと突き刺すような軽い尿意だった。
「講義が終わるまであと1時間。それくらいなら余裕で我慢できる」 しかし、それが最悪の選択だった。 暖房の効きが悪い広い講義室で、冷たい風が足元から這い上がり、私の膀胱を急激に冷やしていった。 講義の緊張感と冷えのダブルパンチで、尿意はより強い第2波となって下腹部を激しく締め付けた。
この大講義室は座席がぎっしり詰まっており、列の真ん中から人をかき分けて途中退席することは、女子大生として耐え難い恥ずかしさだった。 「絶対に漏らすわけにはいかない……」 私は制服のスカトの下で両脚を限界まできつく交差させ、内ももをぎゅっと擦り合わせた。 全身から冷たい汗が吹き出し、背中にはゾクゾクと鳥肌が立つ。括約筋を極限まで締めながら、時計の針を見つめ続けた。
尿意の第3波が襲ってきたとき、私は思わず腰を少し浮かせ、ノートをとるペンを止めて机にしがみつくように硬直した。 お腹の底が破裂しそうな風船のように膨らみ、少しでも重心を動かせば決壊してしまいそうな極限状態のスリルに、脳の芯が痺れる。
講義が質疑応答に入った瞬間、私は教科書をカバンに押し込み、両手で前を押さえながら、おぼつかない内股の足取りで大講義室を飛び出し、トイレへ駆け込んだ。 便座に腰を下ろし、一気に温かいものが解放された瞬間の、あの全身がとろけるような快感。
今でも大きな講義室のざわざわとした声を聞くたび、あの時の冷や汗と、限界の尿意に震えていた股の奥の痛みを思い出す。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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