排泄物語

推薦入試の監督補助アルバイト

冷たい雨が降る11月の土曜日の午前9時、大学の試験教室でのことだ。私は推薦入試の監督補助アルバイトとして、教室の後方に立って受験生の様子を見守っていた。 静まり返った教室の中に、シャーペンの芯が紙を擦る音だけが響いていた。 ……その時、最前列の席に座っていた女子大生の補助員(私と同じアルバイト)が目に入った。

年齢は21歳くらい、グレーのパンツスーツを着た真面目そうな女性だ。長い髪をハーフアップにし、机の上には試験要項を置いている。 試験が始まって30分が経過した頃、彼女の様子が急変した。

彼女は椅子の上で、両脚を執拗に組み替えたり、内股を擦り合わせたりし始めたのだ。 膝をぴったりとくっつけたまま、床に置いたヒールのつま先を小刻みに動かしている。 顔からはみるみる血の気が引き、額には冷たい汗が浮かび上がっていた。間違いなく、彼女は猛烈な尿意と戦っている。

試験中の教室で、監督補助という責任ある立場の彼女が、途中で挙手してトイレへ中退することは職務上きわめて恥ずかしいことだったのだろう。 見てはいけないと思いつつも、彼女のスーツの脚がもじもじと揺れる様子や、時折漏れる苦しげな吐息に私の心臓はドクドクと高鳴った。 尿意の第2波が彼女を襲う。

彼女はついに試験要項を握りしめ、お腹を押し当てるように前かがみになり、両腿をこれでもかと擦り合わせた。 試験終了のチャイムが鳴った瞬間、彼女は解答用紙の回収を他のスタッフに任せ、前を手で押さえながら廊下のトイレへと急いで消えていった。

今でも試験会場の独特の静寂を感じるたび、あの時の彼女の限界の表情と、私の胸を焦がしたあの日の密やかな高揚感が蘇る。

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― この話は、これにて ―

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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