真夏の砂浜と動けない足元
焼け付くような8月の午後3時すぎ、真夏の海水浴場でのことだ。周囲は多くの海水浴客やカップルで賑わっていたが、海の家から少し離れた砂浜は、直射日光で砂が熱く熱せられていた。私は日陰のパラソルの下で冷たいドリンクを飲みながら休憩していた。……その時、私の少し前方で立ち往生している女性の異変が目に入った。
彼女は20代前半と思われる、お洒落な水看の上に薄手のサマーカーディガンを羽織った活発な女性だった。足元はビーチサンダルを履き、髪はアップスタイルに結んでいたが、そのお団子の先が、彼女の小刻みな全身の震えに合わせて揺れていた。彼女はビーチバッグを両手で強く握りしめ、それを下腹部の前にピッタリと押し当てていた。
サンダルを履いた彼女の脚は、素肌の内ももをこれでもかと密着させ、両膝を限界まで内側に折り曲げていた。顔の筋肉は限界の尿位によって完全に強張っており、額からにじみ出る冷や汗で前髪がはりついていた。首筋には赤みがさし、普段なら人に見せないような切迫した気配が彼女の全身から漂い始めていた。
彼女は、冷たい海水で体が冷えたことと、海辺の開放的な雰囲気で水分を過剰に摂取したことにより、猛烈な尿意と戦っていたのだ。海の家のトイレまで砂浜を歩いて5分以上かかる。周囲には他の海水浴客が絶え間なく通り過ぎるため、その場で用を足すこともできない。その逃げ場のない開けた砂浜という檻が彼女を精神的にも追い詰めていた。彼女は奥歯を噛み締め、時折「はぁ……っ」と熱く苦しげな吐息を漏らし、背中を丸めていた。
見てはいけないと思うのに、私は彼女の素肌の太も目の激しい震えと、限界の仕草からどうしても目が離せなくなった。私の心拍数は異常に跳ね上がり、喉がカラカラに渇いた。尿意の波が激しく襲いかかるたび、彼女はつま先立ちになり、お尻の筋肉を極限まで締め上げ、体を捩るようにして漏れを防いでいた。
ついに彼女は限界に達したのか、砂浜の上で「うっ……」と声を漏らし、内股のままその場にうずくまってしまった。両手で完全に股間を強く押さえ、顔を真っ赤にして必死に耐えている。涙がその大きな瞳からこぼれ落ちそうになっていた。周囲の客が怪訝そうに通り過ぎる中、彼女は涙目のまま、友人に支えられるようにしてトイレの方向へと消えていった。今でも夏の海に行くたび、あの時の冷や汗の匂いと、彼女の限界の震えを思い出して胸が熱くなる。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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