海外支社とのビデオ会議の席上
肌寒い3月の午後3時すぎ、本社ビルの特別応接室でのことだ。私は海外支社との重要な役員向けオンラインビデオ会議に出席しており、カメラの映らない位置でプレゼンテーションの進行管理を務めていた。会議室は冷房が効きすぎた環境で、画面の向こう側の厳しい表情の役員たちの声がスピーカーから低く響いていた。最初の異変は、会議が始まってから30分ほど経った頃だった。
下腹部をギューッと雑巾のように絞り上げるような、突然の強烈な便意が襲ってきたのだ。今朝、緊張をほぐすために急いで飲んだ冷たいミルクが、完全に裏目に出てしまった。会義は私の担当パートの直前であり、私が退室すれば全体の進行を完全に中断させてしまう。この社会的な立場と責任という檻が、私を応接室の椅子に強固に縫い付けていた。
私はその日、上品なグレーのテーラードジャケットに、黒のタイトなスラックスパンツ、そして薄手のベージュのストッキングと5センチのピンヒールを合わせていた。髪は知的な印象を与えるためにきっちりと一つ結びにしてまとめていたが、お腹の急激な下りに伴う冷や汗が吹き出し、首元や背中をベタつかせていく。顔からは完全に血の気が引き、丁寧に仕上げたファンデーションの下の肌が青ざめていくのが自分でも分かった。
便意の波は容赦なく押し寄せ、お尻の門を突き破ろうとする。私はスラックスの中で内ももをぎゅっと押し付け合い、パンプスのつま先にすべての体重をかけてお尻の筋肉を限界まで締め上げた。激痛の第2波が来た瞬間、背筋がピンと跳ね上がるように強張り、喉の奥から「くぅ……」と押し殺した短い呼急が漏れそうになった。頭の中は「あと何分? あと10分耐えきれるか」という絶望的な計算が繰り返されていた。
顔を引き攣らせながらも、何とかカメラの枠外でキーボードの操作を続けた。見てはいけないものを見られているのではないかという恥ざかしさと、破滅の一歩手前のスリルが頭の中で混ざり合い、私の心臓は耳の奥でうるさく脈打っていた。お腹の中でゴロゴロと鳴り響く不快な蠕動運動の音が、マイクに拾われているのではないかと気が気でなかった。
ようやく私のパートが終了し、他の担当者に交代した瞬間、私はPCを閉じて部屋を飛び出した。しかし、歩いた衝撃で再び激しい波が襲い、廊下の途中で内股のまましゃがみ込みそうになる。両手でお腹を抱え、すり足で化粧室へ滑り込み、個室の便座に座って毒素が一気に解放された時の魂が抜けるような心地よさは今でも忘れられない。今でもオンライン会議のチャイムを聞くたび、あの時の冷や汗の冷たさと、股の奥がキュンとすくむ恐怖を思い出す。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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