静まり返った大講義室と長い答案
肌寒い11月の午前10時すぎ、大学の第1大講義室でのことだ。期末試験が実施されており、会場は200人以上の学生で満席になり、試験官が巡回する中で鉛筆の音だけが響く独特の厳粛な緊張感と静寂が漂っていた。私は講義室のほぼ中央の席に座っていた。……その時、私の二つ斜め前の席に座っていた女子大生の異変が目に入った。
彼女は20歳前後と思われる、上品なカジュアルニットを綺麗に着こなした真面目そうな学生だった。白いニットに、深緑色のコーデュロイスカート、そして黒のタイツとローファーを履いていた。髪は上品なハーフアップに綺麗にまとめられていたが、その表情は尋常ではない尿位によって完全に強張っていた。
彼女は両手でシャープペンシルと問題用紙を強く握りしめ、上体を机に深く前傾させていた。ローファーを履いた彼女の細い両脚は、スカートの裾の中で内ももをこれでもかと密着させ、膝同士を押し付け合うようにして小刻みに震えていた。顔からは完全に血の気が失せ、額や首筋からは冷や汗がだらだらと流れ落ちて、ニットの襟元を濡らしていた。綺麗に整えられていたメイクの隙間から汗が浮き上がり、前髪がベタりとおでこに張りついていた。
彼女は、試験前の寒さと、試験中の極度の緊張によって膀胱を限界まで刺激され、猛烈な尿意と戦っていたのだ。試験時間はまだ30分以上残っており、途中退室すればその時点で試験は無効となる。試験官の鋭い視線が注がれており、その社会的な檻が彼女を精神的にも追い詰めていた。彼女は奥歯を噛み締め、時折「はぁ……っ」と熱く苦しげな吐息を漏らしながら、表状を崩さないように必死で耐えていた。
見てはいけないと思うのに、私は彼女のスカートの生地越しに伝わる、強張った太も目の激しい震えと、限界の仕草からどうしても目が離せなくなった。私の心臓はドクンドクンと早く鼓動し、手のひらに汗をかいた。尿意の波が激しく襲いかかるたび、彼女はパイプ椅子の上でこっそりお尻を締め上げ、体を捩るようにして漏れを防いでいた。
ついに試験終了のチャイムが鳴った瞬間、彼女は一歩を踏み出そうとしたが、下半身の緊張が抜けた衝撃で尿意が暴れ出し、その場に棒立ちになった。両手で必死にスカートの前を強く押さえ、顔を真っ赤にして、がくがくと笑う膝を交差させて耐えていた。涙目のまま女史トイレへとすり足で急ぐ彼女の後ろ姿からは、破滅の一歩手前の切迫感が漂っていた。今でも試験会場の静寂を感じるたび、あの時の冷や汗の匂いと、彼女の限界の震えを思い出して胸が熱くなる。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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