排泄物語

利き酒イベントと消えたグラス

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冷たい雨が降る10月の金曜日の夜9時すぎ、都心の日本酒ダイニングでのことだ。店内は和風の落ち着いた照明が静かに揺れており、カウンター席にはお洒落に着飾った客が静かにお酒を楽しんでいた。私は会社の同僚とデートの食時を楽しんでいたが、冷たい利き酒セットを何杯も飲み、冷え切った店内の空調が完全に災いして、下腹部の奥深くでギューッと差し込むような激しい腹痛が始まった。

それは明らかに急激な下痢を伴う、誤魔化しの利かない本格的な便意の波だった。私はその日、上品なシルクのノースリーブワンピースに、パールのネックレス、そして薄いベージュのストッキングと8センチのシルバーヒールを合わせていた。髪は上品なアップスタイルにまとめていたが、冷や汗がにじんで首筋に髪がべったりと張り付き、丁寧に仕上げたファンデーションが冷や汗でドロドロに崩れていくのが自分でも分かった。

店内のトイレは一つしかなく、先客が長く入っているため利用できない。静まり返った店内で、目の前の彼の視線があるため、お腹をさすったり立ち上がって席を外すことも難しい。この絶対に失敗できない社会的状況が、私をカウンターチェアに縫い付ける檻となっていた。もし今ここで粗相をすれば、すべてが終わってしまう。その恐怖が、私のお腹の限界をさらに激しく刺激し、冷たい汗が背中をツッと伝い落ちて鳥肌が全身に広がっていった。

便意の波は容赦なく押し寄せた。第1波が去った後の短い小康状態も束の間、より強暴な第2波がお腹の底で激しく渦巻き始めた。私はワンピースの中で両方の太ももをきつく擦り合わせ、ヒールのつま先にすべての体重をかけて活約筋を極限まで締め上げた。膝同士を限界まで密着させ、バッグを不自然にお腹の前に押し当てて耐えようとした。顔の筋肉は恐怖と激痛で不自然に引き攣り、奥歯を噛み締めすぎて顎の骨が痛く、眉間に深いシワが寄っていた。

「っ、ふぅ……」と、熱く苦しい吐息がこぼれる。彼が、私の微かに震える肩の動きや、不自然に膝を小刻みにもじもじと動かす様子に気づいて「体調悪いの?」と怪訝そうに視線を向けてきた。見てはいけないものを見られているのではないかという恥ざかしさと、破滅の一歩手前のスリルが混ざり合い、私の心臓は耳の奥でうるさく脈打っていた。お腹の中でゴロゴロと鳴り響く不快な蠕動運動の音を消すためにわざと大きな咳払いをしたが、全身の震えは隠せなかった。

ついにトイレの扉が開き、先客が出てきた瞬間、私は掠れた声で「お手洗いに」と告げて席を立った。しかし、立ち上がった衝撃で便意が暴れ出し、その場に棒立ちのまま凍りついた。両手で必死にお腹を強く押さえ、がくがくと笑う膝を交差させて耐えていた。涙目でトイレへとすり足で急ぎ、便座に座って温かい塊が一気に放出された瞬間の、頭の中が真っ白になるほどの強烈な解放感は忘れられない。今でも利き酒イベントに行くたび、あの時の冷や汗の匂いと、限界のヒールの震えを思い出して股の奥がキュンとすくむ。

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