排泄物語

披露園での優雅な孤立

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暖かな4月の土曜日の午後2時過ぎ、都内の一流ホテルの結婚式披露宴会場でのことだ。円卓を囲むゲストたちの談笑と、華やかなBGMが流れる中、新婦の同僚である私はカメラを片手に新郎新婦の晴れ舞台を撮影していた。その時、主賓スピーチが続く静まり返った会場で、壁側の席に座っていた女性の様子がおかしいことに気がついた。

彼女は新婦の大学時代の友人のようで、上品なラベンダー色のレースドレスに、パールの3連ネックレス、そして8センチほどあるシルバーのヒールを履いていた。髪はきれいにアップに結われ、おくれ毛が首筋に垂れていた。しかし、乾杯でシャンパンや白ワインを何杯も口にしたのが災いしたのだろう、スピーチが進むにつれ、彼女は何度もヒールのつま先を床に押し当てて身を震わせるようになった。

彼女の顔は薄暗い会場の照明の中でもはっきりと分かるほど青ざめていた。冷や汗が額から頬を伝い、丁寧に仕上げたファンデーションが剥げてヨレヨレになっていた。アイシャドウのラメが汗で目の下に流れ落ち、必死に痛みに耐えていることを物語っていた。彼女は両膝をきつく締め付け、ドレスの裾を両手で強く握りしめていた。尿意の波が襲うたび、彼女は目を固く閉じて薄い唇を強く噛み締め、呼吸を細く整えようとしていた。

彼女の膀胱は冷えと多量のお酒で破裂寸前になっているようだった。しかし、厳かなスピーチが続いている中、退席すれば全員の怪訝な視線を浴びることになる。その社会的なプレッシャーと恥ずかしさが、彼女を席に縛り付けていた。頭の中では「あと5分でスピーチが終わる、歓談の時間になれば出られる」と必死に時間を計算しているのだろう。

私は彼女の限界の様子に釘付けになっていた。ドレスの裾が彼女の脚の震えに合わせて小刻みに揺れ、内ももをすり合わせる音が微かに聞こえる。見てはいけないという罪悪感と、彼女の評情から漏れる極限の気配に、私の心臓はバクバクと激しく鼓動した。

新郎新婦が退席し、歓談のBGMが大きくなった瞬間、彼女は立ち上がろうとしたが、その場に膝から崩れ落ちそうになった。友人に腕を支えられ、涙目で体を強張らせながら、極端な内股のまま会場の出口へ向かっていった。今でも結婚式の華やかなBGMを聴くたび、あの時の彼女のドレスの揺れと、限界の震えを思い出して胸がゾクゾクする。

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