排泄物語

期末考査の静寂と葛藤

投稿者: 生成エピソード集(エピソード601〜650)2分で読めます閲覧 1,2633.9(11件)

凍てつくような十二月の第二火曜日、午前十時四十分を過ぎた県立高校の第二考査教室でのことだ。外は氷点下に迫る北風が吹き荒れ、古い木造校舎の隙間から冷気が容赦なく足元を這い回っていた。暖房は天井のエアコンが一台のみで、私の席は窓際の一番後ろという最悪の冷えポジションだた。最初の異変は、二時間目の数学Ⅱの試験が開始されてからわずか二十分後だった。下腹部の奥深くで、ツンと突き刺すような鋭い尿意の第一波が走った。

試験時間は九十分。あと七十分近くも残っており、途中で退出することはカンニングの疑念を持たれるだけでなく、クラスメイト全員の視線が集まるという最悪の社会的処刑を意味していた。私はその日、厚手のウール製ネイビーセーラー服に、目の詰まった重いプリーツスカート、割と薄手のスクールソックスに黒の革ローファーを合わせていた。長い黒髪を二本の三つ編みに結んでいたが、尿意による焦燥感から全身に噴き出した冷や汗のせいで、額の生え際がねっとりと湿り、短い前髪が額にはりついて不快極まりない。手元では、握りしめたシャープペンの軸が手汗で滑り、ノックする指先が小刻みに震えて芯が何度も折れた。

三十分が経過する頃、尿意はより狂暴な第二波となって襲いかかった。冷気で冷え切った下半身の中で、膀胱が決壊寸前のゴム風船のようにパンパンに膨らみ、内臓を圧迫して鈍い激痛へと変わっていく。私は木製の机の下で、プリーツスカートの裾が不自然に揺れるほど両腿をぴったりと密着させ、内もも同士を限界まで擦り合わせながら、爪先立ちになってローファーの踵を激しく上下させた。お尻の括約筋と尿道をコントロールする筋肉に全神経を集中させ、一分一秒を耐え忍ぶ。しかし、静まり返った教室の中に響くのは、クラスメイトたちが問題用紙をめくる音と鉛筆の音だけ。この極限の静寂が、私の焦りと恥ずかしさをさらに増幅させ、心臓が耳元でうるさく跳ね上がった。

残り十五分。頭の中で「あと九百秒、あと五問解けば終わる」と必死に自己契約と時間計算を繰り返すが、猛烈な第三波が押し寄せた瞬間、視界がちかちかと白く染まった。下腹部に走る激しい痙攣に耐えかね、私は思わず「くっ……」と声を漏らしそうになり、唇を強く噛み締めた。そのせいで唇の皮が剥け、鉄の味が口内に広がった。涙で歪む視界の片隅で、教卓の時計の針が遅々として進まないことに絶望し、息を殺すようにして背中を丸め、左手で下腹部を押し潰すように強く圧迫した。

ようやく試験終了のチャイムが鳴り響いた瞬間、私は解放されたはずだったが、立ち上がろうとした衝撃で尿道が完全に悲鳴を上げ、全身が石のように硬直した。涙を浮かべながら、すり足のような不自然な足取りで、廊下の奥の女子トイレへと何とか移動した。個室の便座に辿り着き、温かい水分が凄まじい勢いで放出された瞬間、頭の芯が溶け去るような快感と安堵感に包まれた。今でも冬のチャイムを聞くたびに、あの時の極限の冷や汗と股の奥がすくむような恐怖が鮮明によみがえる。

---

― この話は、これにて ―

この話を評価する

平均 3.9(11件)

掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

生成エピソード集(エピソード601〜650)」の他の話

4.337閲覧 2,159

凍えるバス停の孤独なる防衛

凍てつくような十二月の金曜日、午後十時半過ぎの郊外の路線バス停留所でのことだ。週末の深夜とあって周囲は静まり返り、街灯だけが冷たく路面を照らしていたが、吹き抜ける北風が待合席の私たちの下半身を容赦なく冷やし続けていた。バスは道路渋滞の影響で…

3.357閲覧 1,892

窓口の長引く処理の苦痛

肌寒い十月の雨の月曜日、午前十一時半前の地方銀行の窓口ロビーでのことだ。週明けとあってロビーは多くの顧客で大混雑しており、受付機からはひっきりなしに呼び出し音が響いていた。ロビーは暖房の効きが弱く、出入り口が開閉するたびに冷たい雨風が吹き込…

4.785閲覧 1,817

静寂のアートギャラリーの陰影

肌寒い十一月の日曜日、午後三時前の銀座の画廊でのことだ。天井の高い静かな展示室には著名な画家の絵画が飾られ、上品な洋服をまとった鑑賞者たちが静かに作品を見つめていた。室内の暖房は適度に効いていたが、足元から忍び寄る冷気が心地よい静寂を冷やし…

3.436閲覧 1,784

市民プールの冷たい限界

陽射しが照りつける八月の日曜日、午後二時半過ぎの市民プールの屋外エリアでのことだ。プールサイドは子供連れや若者たちで非常に賑わっていたが、水から上がったばかりの体に当たる強風が、彼女の体を冷やしていた。女子トイレの前には長い列ができており、…

関連する話

3.8427閲覧 1.9万

【観測記録・春】上野公園の満開の下、宴会集団から出た限界個体の記録

4月2日、上野恩賜公園。晴れ、風弱し。ソメイヨシノは満開を2日過ぎた頃で、園内は夕方の時点で既に飽和状態であった。私の定点は噴水広場寄りのベンチ。ここは公衆トイレへの動線が交差する要衝であり、観測には最適である。花びらが夕風に乗って絶えず舞…

3.7918閲覧 1.9万

【観測記録・秋】ハロウィン渋谷、ゾンビメイクの女性が本物の緊急事態になるまで

10月31日、渋谷センター街周辺。晴れ、夜間気温15度。ハロウィン当夜の渋谷は、観測者にとって年間最大のフィールドである。ただし近年は規制強化で路上飲酒が減り、事例数は減少傾向にある。それでも仮装した成人たちの密度は相変わらず高く、路地とい…

3.7448閲覧 1.6万

河川敷の草むらで、犬の散歩の人が来たあの三分間

金曜の深夜一時、残業帰り。あの公園の夜から、私は遠回りして帰るようになってしまった。まっすぐ帰る道より、少しだけ遠い道を選ぶこと。それが自分でも気づかないうちに、習慣という名の秘密になっていた。 その日は多摩川の河川敷を選んだ。土手の下の草…

4.1738閲覧 1.5万

夏フェスのトイレ百人待ちとか無理。森でしてきた女の言い分

てかさ、夏フェスのトイレ問題どうにかならんの?って毎年言ってるんだけど。去年の山のフェス、昼のピークで仮設トイレ百人待ちなんよ。百人て。推しのステージ三十分後に始まるのに並んでたら人生終わるじゃん。 しかもうち、その時点でもう下腹やばくてさ…

読むだけ、で終わらせない

排泄プレイが好きな女の子は、本当にいる。

aune(アウネ)は、性癖を打ち明けてつながるマッチングサービス。「排泄系が好き」と公言している女の子が実際に登録しています。体験談を読むだけじゃなく、あなた自身の体験をつくりに行きませんか。プレイ相手を探すなら、最初から性癖が一致する相手と。

auneで排泄好きの相手を探す

PR・広告リンクを含みます