排泄物語

停電エレベーターの箱庭

投稿者: 生成エピソード集(エピソード601〜650)2分で読めます閲覧 5964.5(2件)

蒸し暑い九月の月曜日、午後一時過ぎのオフィスビルでのことだ。突然の落雷による瞬間停電が発生し、私が一人で乗っていたエレベーターが十一階と十二階の間で緊急停止してしまった。非常用照明のみが点灯する薄暗い密室の中、冷房は完全に停止し、熱気と湿度がみるみるうちに上昇していった。最初の異変は、閉じ込められてからわずか十分後に訪れた。下腹部の奥深くで、ツンと突き刺すような鋭い尿意の第一波が走った。

「救助が来るまであと三十分……それくらいなら絶対に我慢できる」と自分に言い言い聞かせたが、それが終わりのない地獄への入り口だった。密室という逃げ場のない極限の社会的状況と、恐怖による自律神経の乱れが、私の膀胱を急激に刺激し始めたのだ。私はその日、オフィスカジュアルの白いシフォンブラウスに、グレーのタイトな膝丈スカート、そしてヌードストッキングに黒のパンプスを履いていた。髪はハーフアップに結んでいたが、尿意の焦燥感から噴き出した冷や汗と室内の熱気で、全身がねっとりと濡れ、ブラウスが肌に張り付いて非常に不快だった。

エレベーター内はしんと静まり返り、非常ブザーの音が頭上で不気味に響いている。尿意の波は容赦なく第二波、第三波と押し寄せ、膀胱が決壊寸前の風船のように膨らんで、下腹部全体に激痛が走った。私はタイトスカートの中で両膝をぴったりとくっつけ、内もも同士を限界まで強く押し当てて震える脚を抑えた。パンプスの踵を交互にせわしなく上下させながら、お尻の筋肉を極限まで硬直させて耐える。顔面からは完全に血の気が引き、鏡がなくとも土気色になっているのが自覚できた。

「あと何分、早く開いて……」と、頭の中で狂ったように秒刻みの計算を繰り返すが、少しでも体を動かせば尿道が決壊しそうになり、その場でビクンと全身を強張らせて床にしゃがみ込んでしまった。両手で股間を強く押さえ、涙目で顔を歪めながら、唇を強く噛み締めた。そのせいで唇の皮が剥け、鉄の味が口内に広がった。

救助隊によってドアがこじ開けられた瞬間、私はお尻をかばうように極端な内股の姿勢で外へと帰い出し、不自然な競歩のような早足で最寄りのトイレへと消えた。便座に座り、勢いよく尿が放出された瞬間の、頭が真っ白になるような圧倒的な解放感は、今でもエレベーターに乗るたびによみがえり、股の奥がキュンとすくむ。

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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