排泄物語

厳粛な門出の不穏

投稿者: 生成エピソード集(エピソード601〜650)2分で読めます閲覧 4274.0(4件)

肌寒い三月の第二金曜日、午前十時半過ぎの県立高校の体育館でのことだ。厳粛な雰囲気の中で卒業証書授与式が執り行われており、体育館内は卒業生や保護者、教職員の静寂に包まれていた。体育館はストーブが数台あるのみで非常に冷え込んでおり、足元から忍び寄る冷気がパイプ椅子に座る私の下半身を直撃していた。最初の異変は、校長先生の式辞が始まってすぐのことだった。下腹部の奥深くで、ゴロゴロと鈍い痛みを伴う便意の第一波が走った。

「式が終わるまであと四十分……退場するまで席を立てない」と自分に言い聞かせたが、それが終わりのない地獄への入り口だった。卒業式という、一生に一度の厳粛な儀式の最中に、クラスの列の真ん中に座る私が席を立つことは絶対に許されない社会的プレッシャーが、私をその場に縛り付けた。私はその日、学校指定のセーラー服に、紺色のプリーツスカート、そして黒のタイツにローファーを履いていた。髪はシンプルに一本に結んでいたが、腹痛による焦燥感から全身に噴き出した冷や汗で額の生え際が濡れ、前髪が額にはりついて非常に見苦しい。

体育館内は静まり返り、厳かな声が響いている。便意の波は容赦なく第二波、第三波と押し寄せ、そのたびにお腹が激しく痙攣して締め付けられた。私はプリーツスカートの裾の下で、両脚をこれでもかと強く交差させ、内もも同士を強く密着させて耐えた。ローファーのつま先をコンクリートの床に強く押し付け、お尻の括約筋を極限まで締め付けながら、手元で卒業証書のホルダーを強く握りしめた。顔面からは完全に血の気が引き、土気色になっていり。

「あと二十分、次のスピーチが終わるまで……」と、頭の中で狂ったように秒刻みの計算を繰り返すが、拍手が起こるたびに全身にびくっと震えが走り、肛門が限界を訴えた。恥ずかしさと、この神聖な場所で粗相をしてしまうのではないかという恐怖が胸を支配し、心臓は早鐘のように激しく脈打っていた。

ようやく退場の音楽が鳴り響いた瞬間、私は列の順番もそこそこに、お尻をかばうように極端な内股のまま体育館を飛び出した。すり足のような不自然な歩幅で、校舎の奥の女子トイレへと急いだ。個室の便座に座り、凄まじい勢いで泥水のような熱い塊が放出された瞬間の、頭が真っ白になるような圧倒的な解放感は、今でも卒業式の曲を聴くたびによみがえる。

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