大学入試の張り詰めた静寂
凍てつくような二月の第一日曜日、午前十時四十分前の大学入試会場でのことだ。古いコンクリート造りの大教室は暖房の効きが非常に悪く、窓際から吹き込む隙間風が受験生たちの足元を冷やし続けていた。最初の英語の試験が開始されてから三十分が経過した頃だった。私は中段の席で問題用紙と格闘していた。……その時、斜め向かいの席に座っていた女子学生が目に入った。
彼女は十八歳前後の高校生らしい女性で、学校指定のネイビーのブレザーに、プリーツの入ったチェックスカート、そして黒のタイツに茶色のローファーを履いていた。髪はすっきりと一本のポニーテールに結ばれていた。しかし、試験の中盤に差し掛かった頃、彼女の様子に劇的な変化が訪れた。
彼女はシャープペンを握る手を小刻みに震わせ、両膝をぴったりとくっつけ、内ももを激しく擦り合わせながらもじもじと身を捩り始めたのだ。試験前に緊張を和らげるために飲んだ温かい緑茶が、足元の冷えと緊張によって彼女の膀胱を急激に刺激したのだろう。至近距離で見つめる私には、彼女の額からにじみ出る脂汗が、短い前髪をベタりと張り付かせる様子がはっきりと見えた。彼女はプリーツスカートの下で両脚をきつく交差させ、ローファーの踵を交互に上下させてお尻の括約筋を必死に締め付けていた。
「あと三十分……この試験が終わるまで……」という焦燥が、彼女の表情を歪ませていた。大学入試という、人生を左右する極限の社会的状況が、彼女をその席に縛り付けて板。尿意の波が押し寄せるたび、彼女の太ももが限界の緊張でがくがくと震え、スカートの裾が不自然に揺れる様子から目が離せなかった。私の心拍数も高まり、喉が激しく渇いた。
試験終了のチャイムが鳴り響いた瞬間、彼女は立ち上がろうとしたが、一歩を踏み出す衝撃で尿道が限界を迎えたのか、その場でビクンと全身を強張らせて固まってしまった。両手で股間を強く押さえ、涙目で顔を歪めながら、すり足のような極端な内股のまま、逃げるように教室の外のトイレへと消えていった。今でも冬のチャイムを聞くたびに、あの時の彼女の限界の震えを思い出す。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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