排泄物語

地方ホールツアー、予期せぬトラブルと絶望の腹痛

投稿者: 名無しさん2分で読めます閲覧 5423.7(3件)

初の全国ツアー、地方の市民会館クラスのホールでのライヴ。この日は私のアイドル人生で最も過酷で、最も尊厳が脅かされた一日だった。冬の乾燥した空気と連日の移動による疲労。それをごまかすために、本番直前に辛めのカレー弁当を胃に詰め込み、さらにエナジードリンクを流し込んだ。それが腹の中で爆発的な化学反応を起こすとは知らずに。満員の観客の熱気が渦巻く中、私たちは華やかなステエジへと飛び出していった。

衣装は中世の騎士をモチーフにしたような、コルセットで腹部をきつく締め付けるデザインだった。フリルが何層にも重なった重たいスカートに、編み上げのロングブーツ。髪は高い位置でポニーテールに結い上げ、キラキラ光るティアラを乗せている。しかし、三曲目を終えた頃には、私の顔色は雪のように蒼白になっていた。バッチリ決めたアイラインの下で、瞳は恐怖に泳いでいる。激しく踊るたびにコルセットが胃腸を締め上げ、メイクのパウダーが浮き上がるほどの冷や汗が全身から吹き出していた。

四曲目のバラードの途中、お腹の底から「ギュルルルッ」という不吉な音が鳴り響いた。それは尿意とは全く違う、暴力的な重みを持った便意の波だった。お腹の中で泥水が煮えたぎり、腸の壁を激しく叩いている。嘘、ここで?あと一時間半もライヴは続くのに。お尻の穴の奥に、どろりとした熱い塊が押し寄せてくるのを感じ、私は思わず歌いながらお尻の肉をギュッと内側に寄せた。フリルたっぷりのスカートの中で、括約筋に全神経を集中させる。コルセットの締め付けが、かえって腸内の圧力を高め、容赦なく下へと押し出してくる。

地獄はMC中に訪れた。機材トラブルが発生し、スタッフから「五分間繋いで」というカンペが出たのだ。ただでさえ限界なのに、五分間の延長。マイクを握る指は小刻みに震え、手のひらにはべっとりと脂汗をかいていた。「今日はみんな、来てくれてありがとう……っ!」と笑顔を作るが、声のトーンが明らかに上ずっている。お腹の中で再び「ゴロゴロ、ギュルン!」と嵐が吹き荒れる。腸が限界まで膨張し、液状の便が括約筋のすぐ裏側まで到達しているのがわかる。少しでも気を抜いたら、あるいは笑ったりくしゃみをしたりしたら、一瞬で大惨事になる。

立っていることすら困難になり、私はMCの最中だというのにステエジ上のモニタースピーカーに腰掛けた。少しでもお尻に体重をかけて、物理的に栓をするためだ。観客はそれを「リラックスしたファンサービス」だと勘違いして黄色い歓声を上げる。その歓声が鼓膜を打つたび、ビクッとお腹の筋肉が痙攣し、その反動で漏れそうになる。「お腹痛い、出ちゃう、助けて」と心の中で泣き叫びながら、私は足をきつく交差し、スカートの裾を力任せに握りしめた。コルセットで締め上げられた腹部の激痛と、括約筋を突破しようとする液状の熱波。照明の強烈な光が、私の限界ギリギリの顔を容赦なく照らし出していた。

トラブルが復旧し、次の曲のイントロが流れた瞬間、私はもう踊ることを放棄した。ステエジの中央から動かず、お尻を突き出したような不自然な前屈みの姿勢で歌い続けた。太ももの裏側に、じっとりと嫌な汗が伝うのを感じる。曲が終わると同時に、私は暗転を待たずにステエジ袖へと駆け込んだ。衣装のフリルを引きちぎるように脱ぎ捨ててトイレに駆け込み、便座に座ったか座らないかのタイミングで、轟音と共に全てが爆発した。ホールに響く歓声と、自分の体内から噴き出す下痢便の音。アイドルとしての威厳と引き換えに得た、あの身の毛もよだつような解放感と背徳感は、今でも夢に見るほどだ。

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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