冬の雪原散策と凍りついた仮設トイレ
冷たい北風が強く吹く1月の午前11時頃、私は雪化粧した静かな自然公園にいた。気温はマイナス2度と凍てつく寒さで、周囲には白銀の世界が広がっていた。 最初の異変は、散策を始めて30分ほど経った頃の、下腹部を突き刺すような鋭い尿意だった。 「次の休憩所まであと15分……それまで持ってくれ」 そう自分に言い聞かせて雪道を急いだが、体が冷えないようにと飲んだ温かい緑茶が、完全に尿意の引き金となった。
しかし、休憩所の簡易トイレは厳しい寒さで配管が凍結しており、使用禁止の貼り紙が貼られていた。最も近い別のトイレは、はるか正門の案内所まで戻るしかなかった。その白い雪原という物理的な檻が、私の尿意をさらに刺激し始めた。 最初はお腹をさすってやり過ごそうとしたが、無情にも第ニ波の猛烈な尿意が下腹部を激しく襲った。冷たい冷や汗が額からタラリと流れ、全身に鳥肌が立つのを感じる。
「ここで漏らしたら、この広大な雪の中で一生の恥を晒すことになる……」 恥ずかしさと焦りから、心臓が爆発しそうなほど高鳴り始める。 防寒タイツ of 内側で、両脚をぎゅっと交差さえる(させる)ようにして括約筋を極限まで締め付けた。 風が吹くたびにお腹の中で冷たい蛇口が開いたような感覚になり、頭が真っ白になって美しい景色が全く頭に入ってこない。
限界が近づく逆(つれ)に、歩くこと自体が困難になっていった。 お尻の筋肉を限界まで締めつつ、少しでも圧迫を逃がすために腰を浮かせ、身を捩る。 「神様、早くおしっこを止めさせてください……」 涙目で落ち葉の道を進むが、時間は信じられないほど遅く進む。括約筋が悲鳴を上げ、決壊寸前の水門のように今にも熱いものが漏れ出しそうだった。
ついに我慢の限界を悟り、私は人通りの途絶えた散策路脇の防雪林の影へと踏み込んだ。 周囲を気にしながらタイツを引き下げ、冷たい雪に向けて全てを一気に解放した。 熱いものが流れ出した瞬間のあの全身の余分な力が抜ける感覚と、後ろめたさに満ちたスリルは今でも忘れられない。 今でも冬の冷たい風を直接肌に感じるたび、あの防雪林での極限の恐怖と、股の奥がキュンとする痛みを思い出す。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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