排泄物語

卒業式本番の起立

投稿者: 学校シチュエーション・エピソード集(エピソード1-50)1分で読めます閲覧 1,2243.3(10件)

早春の冷え込みが厳しい3月の午前10時、高校の体育館でのことだ。私は卒業式本番の厳粛な空気の中で、整列したパイプ椅子に座っていた。 最初の異変は、式の開会直後に感じた下腹部をつんとするような軽い尿意だった。 「式が終わるまであと1時間半。それくらいなら耐えられるはず」 しかし、それが最悪の選択だった。

ストーブのない広い体育館の冷気が、私の足元から這い上がり、膀胱を容赦なく冷やしていった。 国歌斉唱や証書授与の厳粛なシーンが進むにつれ、尿意は猛烈な第2波となって襲ってきた。 「やばい、本当に漏れるかもしれない……」 式開始から1時間、冷たい汗が全身から噴き出し、背中に鳥肌が立った。

保護者や教師、全校生徒が見つめる厳かな式典の最中で、立ち上がって途中退席することは社会的な死を意味していた。 私は制服のスカートの下で両足を交差させ、内ももをぎゅっと擦り合わせることで必死に耐えた。 括約筋を極限まで締め、頭の中で「早く終われ、早く終わって」と祈り続けた。

ついに全員起立の指示が出た瞬間が最大の危機だった。 立ち上がった瞬間に膀胱へ強い圧迫がかかり、私は一瞬「あっ……」と顔を真っ赤にして内股のまま硬直した。 それでもなんとか前を手で隠しながら、式が終わるまで直立不動で耐え抜いた。

式が終わって退場の指示が出た瞬間、私は両手で前を押さえながら、おぼつかない足取りでトイレへと走り込んだ。 個室に入り、便座に座って温かい解放感に包まれた瞬間の、あのとろけるような感覚。

今でもピアノの厳かな伴奏を聴くたび、あの日の冷えた空気と、限界の尿意に震えていた股の奥の痛みを思い出す。

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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