秋の彫刻庭園の冷たい風
紅葉が美しい11月中旬の日曜日、午後2時過ぎの広大な彫刻美術館の庭園でのことだ。冷たい秋風が吹き抜ける中、多くの観光客が作品を鑑賞しながら散策していた。最初の異変は、屋外の展示エリアを一周した直後、下腹部に重くのしかかるような不穏な便意の波だった。朝、ホテルの朝食バイキングで食べた冷たいヨーグルトが、このタイミングで私の胃腸を刺激し始めたのだ。
私はその日、オリーブグリーンのモッズコートに、白いコットンフレアスカート、そして歩きやすいスニーカーを履いていた。髪は後ろでゆるいお団子にまとめていたが、腹痛による冷や汗で額の生え際からだらだらと汗が流れ落ち、首元に巻いたストールを濡らしていた。最寄りのレストハウスのトイレが「清掃中」で閉鎖されているのを見て、私の顔からは完全に血の気が引いた。周囲には多くの観光客が行き交っており、茂みに入って用を足すなどという恥スかしい真真似は到底できない。この社会的状況が、私を庭園の小道に縛り付けていた。
私はリュックのストラップを両手で強く握りしめ、お尻の括約筋を極限まで締め上げながら、一歩一歩を踏みしめた。スカートの下で太ももをきつく擦り合わせ、腰を少し引いた前屈みの不自然な姿勢で歩く姿は、すれ違う人々から奇異の目で見られていたかもしれない。 「お願い、次の展示館までなんとか持って……」 脳内で何度も距離と歩行時間の計算を繰り返し、必死に自分と言い訳を交わした。しかし、便意の第二波は容赦なく私の内臓を掴み、下腹部をギシギシと収縮させた。
便意の第三波が襲ったとき、あまりの激痛に私は立ち止まり、その場に崩れ落ちそうになった。両手で下腹部を抱え込み、スニーカーの底を地面に擦りつけながら、がくがくと震える膝を内側に折り曲げて耐えた。顔面は完全に蒼白になり、きつく噛み締めた唇からは血の気が失せていた。恥ずかしさと、この開けた場所で今にも決壊してしまいそうだという恐怖が頭を支配し、心臓は早鐘のように脈打っていた。
ようやく展示館のトイレの看板が見えた瞬間、私は最後の一歩を踏み出したが、その脚は震えており、手すりにすがりつきながら個室へ滑り込んだ。便座に腰を下ろし、すべてを排出した瞬間の、全身の力が抜けるような熱い解放感。今でも美術館を訪れるたび、あの時の冷や汗の冷たさと、下腹部に走った激しい痛みを思い出して股の奥が引き締まる。
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