対抗交渉の緊迫テーブル
うだるような暑さが残る8月の午後3時、私は自社の将来を左右する重要な提携交渉のため、取引先の特別会議室にいた。目の前には、厳しい表情をした相手方の役員たちが並んでいる。最初の異変は、交渉が始まって30分が経過した頃だった。下腹部にツンと走った明確な尿意が、徐々に激しい痛みに変わっていった。交渉前に緊張を和らげるために飲んだ冷たい緑茶が、この冷房の効いた空間の中で仇となったのだ。
私はその日、上品なグレーのビジネスパンツスーツに、白いシルクのキャミソール、そして黒のパンプスを履いた。髪は後ろできっちりとポニーテールにまとめていたが、尿意による冷や汗で額の生え際が濡れ、前髪が額にはりついてしまった。メイクは取引先の鋭い視線を浴びる緊張感と、膀胱の激痛のせいで崩れ去り、丁寧に施したファンデーションが脂汗で浮き上がっていた。手元の資料を握る右手は、手汗で滑りそうになり、指先がカタカタと震えていた。
スラックスの中でお尻の括約筋を極限まで締め上げ、両脚をクロスさせてピンと伸ばした姿勢を維持しようとしたが、パンプスを履いた足元は小刻みにがくがくと震えていた。 「あと、あと15分……このアジェンダが終わるまで……」 頭の中で残りの説明時間を逆算し、必死に自分と言い訳を交わした。しかし、尿意の第二波は容赦なく私の膀胱を収縮させ、下腹部に鋭い激痛が走った。交渉の最中に退席すれば、商談が破談になる恐れがある。そのビジネス上の重圧が、私を会議室の椅子に縫い止めていた。
尿意の第三波が襲ったとき、あまりの激痛に私の背筋はピンと跳ね上がり、声が一瞬途切れた。 私はペンを持つ手が震えるのを必死に抑え、左手はテーブルの下で太も目の皮膚を強くつねって痛みを散らそうとした。顔面は完全に土気色になり、きつく噛み締めた唇からは赤みが消えて白くなっていた。
恥ずかしさと、取引先の役員の前で今にも決壊しそうになっているというスリルが脳内を駆け巡り、耳の奥がカッと熱くなった。自分の心臓の鼓動が激しく響き、喉の渇きが限界に達していた。 交渉が終了したと同時に、私は書類を片付けるのもそこそこに、不自然にお尻をかばう内股の歩き方で会議室を飛び出した。 廊下の突き当たりにあるトイレの個室に滑り込み、便座に座ってすべてを排出した瞬間の、魂が抜けるような熱い解放感。今でも会議室の白いテーブルを見るたび、あの時の冷や汗と股の奥がすくむような恐怖を思い出す。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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