排泄物語

保安検査場の長い待機列

投稿者: 生成エピソード集(エピソード251〜300)2分で読めます閲覧 2,0114.8(14件)

雪が降り積もる2月の朝8時半、私は通勤ラッシュ時の満員電車に揺られていた。周囲の乗客と肩を寄せ合い、密閉された車内は不快な熱気とコートの匂いで満ちていた。最初の異変は、急行停車駅を過ぎて地下トンネルに入った直後だった。下腹部に氷を押し当てられたような鈍痛が走り、次の瞬間、激しい熱を帯びた便意が私の内臓を掴み上げた。朝食に食べたヨーグルトと冷たいコーヒーが、この最悪のタイミングで暴れ出したのだ。

私はその日、黒いビジネススーツのタイトスカートに、薄手のストッキングとハルタのローファーを穿いていた。髪は後ろでハーフアップに結んでいたが、冷や汗で首元が濡れ、せっかくのメイクがじわじわと崩れていくのが分かった。航空きに乗る前の手荷物検査場で、私の両手は緊張と恐怖で白くなり、指先がカタカタと震えていた。「お願い、早く動いて……」と私の祈りも虚しく、列は「急病人救護のため」というアナウンスとともに、途中で急停車してしまった。

閉じ込められた空港という逃げ場のない檻の中で、私は一人、狂暴な便意の波と対峙することになった。額からは大粒の汗が流れ落ち、首元のマフラーが不自然に肌を刺激する。便意の波は容赦なく押し寄せ。第二波、第三波が襲ってくるたび、私は荷物を握る右手に限界の力を込め、直立した姿勢のままお尻を硬直させた。タイトスカートの中で、私は両脚を交差させ、内ももをギリギリと擦り合わせた。ストッキングを履いた膝が笑い、周囲の人に自分の震えが伝わっているのではないかという社会的な恐怖が、私の心拍数を異常に跳ね上げた。

「あと一駅だけ走ってくれればいいのに……」と頭の中で運行システムに対する怒りと、神への卑屈な祈りが交錯する。顔からは完全に血の気が失せ、激痛の波が来るたびに体が勝手にピクンと跳ね、呼吸が浅く荒くなっていく。自分の心臓の音が耳元でドラムのように鳴り響き、意識が遠のきそうになる。「っ、くぅ……!」と声を出さないように歯を食いしばるが、あまりの痛みに奥歯が軋んだ。もしこの空港の中で漏らしてしまったら、私の人生は完全に終わる。その破滅的な結末への恐怖と、限界を締め続ける括約筋の摩擦熱のような感覚が、頭を真っ白に染め上げていった。

約10分という永遠のような停止時間の後、ようやく動き出した。次のゲートに着いた瞬間、私は列から飛び出し、ロビーの女子トイレへと滑り込んだ。個室の鍵をかけた時の、あの魂が抜けるような解放感は、今でも雪の朝にブレーキの音を聞くたびに思い出され、股の奥がキュンと引き締まる。

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