凍える冬の駅ホーム
凍てつくような一月の金曜日、午後七時すぎの郊外の駅のホームでのことだ。週末の帰宅客でホームは大変混雑しており、厳しい寒風が吹き抜けて足元からじわじわと体温を奪っていた。私は電車を待つために列の途中に並んでいたが、仕事帰りに同僚と食べたスパイシーな韓国料理と冷たいビールが、この最悪のタイミングで私の胃腸を急激に刺激し始めた。
最初の異変は、ホームの電光掲示板を見上げた瞬間に訪れた。下腹部の奥深くで、ズシンと重い地鳴りのような便意の第一波が静かに鳴り響いた。急激な冷え込みと冷たいアルコールが胃腸を急激に冷やしたのが原因だった。
私はその日、上品なグレーのダッフルコートに、黒のタイトな膝丈スカート、そして黒の厚手タイツと五センチのヒールパンプスを履いていた。髪はハーフアップに綺麗にまとめていたが、腹痛の焦燥感から全身に噴き出した冷や汗で首元がじっとりと濡れ、コートの襟元が皮膚にはりつく。綺麗に整えていたはずのファンデーションが脂汗で浮き上がり、顔面からは血の気が完全に引いて白くなっていた。
駅のホームは混雑しており、一度列を外れれば次の電車に乗れなくなるという社会的焦りと、近くの公衆トイレがホームの反対側にあるという絶望的な状況が、私をその場に縛り付ける檻となっていた。
便意の波は容赦なく第二波、第三波と押し寄せ、括約筋はすでに限界値を迎えていた。タイツの中で両腿をこれでもかと密着させ、膝を内側に極端に曲げて、もじつきながら全身を小刻みに震わせていた。パンプスのつま先に力を込め、お尻の筋肉を極限まで硬直させた。
「あと五分、電車が到着するまで……」と、頭の中で狂ったように秒刻みの計算を繰り返すが、お腹の奥が痛むたびに心臓が激しく脈打ち、焦りで頭が真っ白になった。恥ずかしさと、この大衆の面前で今にも漏らしてしまいそうだという恐怖が混ざり合い、耳の奥が熱くなって喉がカラカラに渇いた。
見てはいけないと思つつも、自分の限界の太も目の震えと、コートの裾が不自然に揺れるスリルの中で、心臓は早鐘のように脈打っていた。
ようやく電車が到着した瞬間、私は乗車するのを諦め、お尻をかばう極端な内股の姿勢でホームの階段へ急いだ。一歩歩くごとに、お腹の奥で熱い塊が出口を求めて激しく自己主張し、涙目で顔を歪めながら多目的トイレに駆け込んだ。便座に腰を下ろし、一気にすべてが放出された瞬間の凄まじい解放感。今でも冬の駅のホームに立つたび、あの時の冷や汗と股の奥がすくむような恐怖を思い出す。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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