初めての助手席とマニュアル車の試練
短大に入学して念願のマニュアル運転免許を無事に取得し、最初の秋を迎えた週末のことだ。当時付き合っていたサークルの彼氏と、山梨の紅葉を見るために片側一車線の狭い山道をドライブしていた。今回は私が運転席に座り、彼が助手席でナビゲートをしていた。初めての本格的な山道走行という緊張感に加え、道中で喉が渇いて大きめの缶コーヒーを続けて二本も飲んでしまったのが致命的なミスだった。山道に入って間もなく、うねるような急カーブが続く中で、私の膀胱は冷たい水分で限界近くまで満たされつつあった。
私はその日、少し大人びたダークグレーのタイトなウールミニスカートに、透け感のある黒のストッキングを穿いていた。髪はサイドを軽くハーフアップにしてゴールドのクリップで留め、手首には細身のブレスレットをつけていた。しかし、デートの華やかな装いとは裏腹に、私の下半身は壮絶な戦いの渦中にあった。マニュアル車であるため、変速のたびに重いクラッチペダルを左足で深く踏み込まなければならない。ギヤを変えるために左脚を持ち上げ、膝を曲げて奥まで踏み込むという動作が、決壊寸前の膀胱を直接押し潰し、電気のような激痛を下腹部に走らせるのだ。
「彼にマニュアル操作の下手さを見せたくない」というプライドと、「トイレに行きたいと言って幻滅されたくない」という恥ずかしさが、私を運転席に縛り付けていた。冷や汗が額からタラリと流れ、丁寧に仕上げたファンデーションが浮いてメイクが完全に崩れ始めていた。シフトノブを握る右手は脂汗で滑りそうになり、革のステアリングを掴む両手には青い血管が浮き出ていた。尿意の波が押し寄せるたび、私はクラッチを踏み込みながら「ううっ……」と押し殺した悲鳴を漏らし、顔を歪めてシートの上でお尻を小刻みに浮かせた。「次の道の駅まであと10分」とナビが示すが、その10分が無限の地獄のように感じられる。
クラッチ操作の振動が膀胱を刺激するたびに、体の中の熱いものが逆流しそうになり、私はストッキングを穿いた太ももをきつく擦り合わせた。お尻の筋肉を限界まで締め付け、胃が痛むほどの緊張のなかで、私はハンドルを握る自分の手が小さく震えているのを見つめていた。恐怖のどん底にいるはずなのに、彼の隣で極限の失禁の危機に晒されながらマニュアル車を操っているという異常な状況が、脳内を強烈な刺激で満たしていく。ようやく辿り着いた道の駅の駐車場でギアをニュートラルに戻した瞬間、私は下半身の力が完全に抜け、シートに身をうずめたまま、しばらく荒い呼吸を繰り返して限界の余韻に浸っていた。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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