土砂降りのバイパスとテールランプの列
短大2年の梅雨時、夕方の激しい雷雨に見舞われた地域バイパス道路でのことだ。視界を遮るほどの激しい雨がフロントガラスを叩きつけ、ワイパーが最速で動き続ける不快な音が車内に響いていた。前方のトンネル内で発生した多重事故の影響で、私が運天する軽自動車を含めた数百台の車列は、バイパス上で完全に身動きが取れなくなってしまった。赤く濡れたテールランプの列が雨煙のなかに延々と続くのを絶望的な気持ちで見つめながら、私は下腹部を襲う激しい尿意の波と戦っていた。授業の空き時間に友人とカフェラテを何杯も飲み、そのまま車に乗ったのが原因だった。
私はベージュのトレンチコートの下に、ぴったりとした黒の膝丈ペンシルスカートを穿いていた。髪は後ろの低い位置でまとめ、大ぶりのパールのイヤリングをつけていた。車内の冷房が冷たく私の脚を冷やし、さらに雨音とワイパーの「キュッ、キュッ」というリズミカルな動作が、容赦なく私の膀胱を刺激し続けていた。第一波、第二波と急速に短くなる尿意の間隔に、冷や汗が全身から噴き出した。スカートの下の太ももを限界まできつく交差させ、ヒールを履いた両足の踵を床に強く押し付けることで、なんとか決壊を防ごうと試みた。しかし、アイドリングの微細な振動がシートを通して直接膀胱を揺らし、下腹部には針で刺されるような鈍痛が定着していた。
「もう絶対に間に合わない、ここで全部漏らしてしまうんだ」という絶望が頭を支配する。バイパスなので途中で車を降りることもできず、隣の車線には大型トラックが並んでおり、車外に出ることも許されない。私はステアリングの下部を額が触れるほど強く握りしめ、体を限界まで丸めて下腹部を押し潰した。汗と雨の湿気で目元のマスカラが崩れ、頬を伝って落ちていく。尿意の第三波がピークに達した瞬間、私の意志に反して括約筋が一瞬だけ緩み、下着に熱い雫がじわりと染み出る感覚があった。その瞬間、全身に鳥肌が立ち、頭の芯がジーンと痺れるような、恐怖と強烈な快感が混ざり合った衝撃が脳を駆け抜けた。
恥ずかしさとスリルの極限のなかで、私は車載の非常用トイレキットを取り出し、狭い軽自動車の運転席で腰を浮かせながら、どうにか決壊の惨事を回避した。シートの革の匂いと、車内の狭い空間で限界を超えて尿を絞り出したときの温かい解放感。あのバイパスでの赤いテールランプの列と、逃げ場のない車内で極限状態に追い詰められた瞬間の興奮は、今でも雨の日のドライブのたびに私の身体の奥をキュンと疼かせる。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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