排泄物語

行列3人に敗北した夜。駅のトイレで間に合わなかった27歳

投稿者: 終電1本前1分で読めます閲覧 1,1624.4(9件)

前回の投稿で「以後徹底している」と書いた者だが、徹底できていなかった報告をする。3週間前の木曜、リリース作業で終電1本前。前回の教訓通り水分は控えていたが、今回は退勤直前に飲んだホットコーヒーが誤算だった。カフェインには利尿作用がある。知識としては知っていたのに、眠気への対処を優先した判断ミス。その瞬間、自分は学習能力を放棄していました。

最寄り駅到着時点で尿意レベル9。改札を出てトイレへ直行したところ、女子トイレは個室2、待ち3人。計算した。1人あたり平均90秒として270秒。私の残り時間は感覚値で120秒。数字上、既に詰んでいました。それでも列に並んだのは、他に選択肢がなかったからです。祈りながら、列の最後に立ちました。

並んでいる間の60秒で、波が2回来た。1回目は爪を掌に食い込ませてやり過ごした。2回目は片足に重心をかけ、下腹を押さえ、壁のタイルの目地を数えて意識を散らした。心拍数が上がっているのが自分で分かった。スマートウォッチが運動中と誤認して記録を開始した。

1人目が出た。2人目が長かった。その間、下腹の圧力が増していきます。内側から、身体が決壊を要求していました。180秒経過あたりで、限界は理論値より早く来た。立ったまま、少しずつ決壊が始まり、完全には止められなかった。ストッキングの内側を伝う感覚を、列に並んだまま無表情で耐えました。周囲には分からないように。もじもじしながら、股間に手を当てながら。順番が来た時には、被害は下着とストッキングとスカートの裏地まで及んでいました。

個室で30分かけて処理し、コートで隠して帰宅した。敗因分析、コーヒーの計上漏れ。被害額、ストッキング1足と下着とスカートのクリーニング代。対策、退勤前の強制トイレをルール化。そして今は、毎日、退勤30分前からトイレを意識的に避けています。人間はルールでしか自分を守れない。感覚や知識では不足で、行動と習慣が全てを決める。

― この話は、これにて ―

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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