静寂の面談室での焦燥
春の午前11時過ぎ、中堅IT企業の静かな個別面談室でのことだ。私は部下の女性社員との定期評価面談を行っていた。防音性の高い室内はしんと静まり返っており、外のオフィスの雑音は全く聞こえず、エアコンの乾いた風だけが微かに流れているような張り詰めた空間だった。
……その時、面談の開始から15分ほど経った頃、彼女の様子に異変が生じた。
彼女は24歳の後輩エンジニヤで、ベージュの麻混ニットに、濃紺のウールプリーツスカートを履いていた。足元はダークグレーのストッキングに黒のフラットシューズで、首元には上品なシルバーのネックレスが光っていた。普段はハキハキと答える彼女だったが、急に質問に対する返答がぎこちなくなり、額や鼻の頭に細かい汗がにじみ始めた。その汗のせいで、綺麗に塗られたBBクリームが少しテカり、ファンデーションがヨレているのが対面からでもはっきりと見て取れた。彼女の両手は膝の上で固く組み合わされ、指先は白く強張って細かく震えていた。
最初は緊張しているのかと思ったが、彼女のスカートの下の動きを見て別の原因だと確信した。
彼女は机の下で、ストッキングを履いた両脚をぴったりとくっつけ、内ももをすり合わせるようにして絶えずソワソワと動かしていた。フラットシューズのつま先が床をこする音が、静かな室内にカサカサと不規則に響く。評価面談という極めて厳粛な場であり、上司を前にして「トイレに行きたい」と言い出せない強い社会的な檻が彼女を縛り付けていた。彼女の膀胱にはエアコンの冷えによる尿意の第一波、そして逃げ場のない焦りによる凶悪な第二波が容赦なく襲いかかっていた。
その極限の様子を目にした瞬間、私の心臓はドクンと激しく脈打ち、彼女の引き締まった太ももと震える指先から目が離せなくなった。
面談が続く中、彼女はついに「あの、すみません……」と声を震わせ、両手でスカートの上から下腹部をギュッと押し潰すようにして上半身を折った。顔を真っ赤に染め、目元を涙で濡らしながら耐える彼女の姿に、見てはいけないと思いつつも私は強い執着を抱いて見つめていた。
私が「大丈夫ですか? 少し休憩しましょう」と声をかけると、彼女は弾かれたように席を立ち、内股を擦り合わせながら面談室を飛び出していった。
今でも面談室の静寂の中にいると、あの日の彼女の歪んだ顔と、ストッキングの擦れるカサカサというかすかな音を思い出して胸が熱くなる。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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