忘年会帰りの裏路地での悲劇
12月の深夜10時半頃、冷たい北風が吹き抜ける繁華街の裏路地でのことだ。私は会社の同僚たちと忘年会を終え、二次会の店を探すために雑多な看板が並ぶ路地を歩き回っていた。夜空は澄んでいたが、気温は氷点下に近く、吐く息が白く凍る寒さだった。
……その時、少し先のビルの陰で、連れの女性に支えられるようにして立ち止まっている女性が目に入った。
彼女は20代後半のOL風で、上品な赤のトレンチコトに、白いレースのタイトスカートを合わせていた。足元はベージュのスエードパンプスで、手にはブランド物のクラッチバッグを提げていた。髪はハーフアップに綺麗にまとめられていたが、数本の髪がほつれて顔にかかっていた。彼女の顔は寒さの中であるにもかかわらず脂汗で光っており、そのせいでファンデショヌがドロドロに崩れてしまっているのが遠目にも分かった。クラッチバッグを両手で下腹部に強く押し当てるようにし、顔をくの字に曲げて耐えていた。
最初は酔っ払っているのかと思ったが、彼女の歩き方と腰の落とし方を見て、強烈な便意に襲われているのだと直感した。
周囲の居酒屋はどこも満席でトイレを借りることができず、彼女は次の目的地まで歩く力を失いつつあった。一歩進むたびに、お尻の筋肉を固めるようにして両膝をきつく合わせ、すり足でジタバタとステップを踏んでいる。連れの女性が心配そうに声をかけているが、彼女は答える余裕もなく、ただ「うぅ……」と苦しげな声を漏らしてお腹を押さえていた。
その限界の様子を見た瞬間、私の胸はドクンと激しく脈打ち、彼女のタイトスカートの裾の揺れと、必死に耐えている下半身に視線が釘付けになった。
便意の波は容赦なく彼女の腸を刺激しており、次の波が来たらその場に崩れ落ちそうな極限状態だった。見てはいけないと思うのに、私は息を殺し、路地の暗がりで限界の表情を浮かべる彼女の太ももの震えを見つめ続けていた。
ついに彼女は耐えかねたように近くの商業ビルの地下通路へと、連れに抱えられるようにしてよろよろと消えていった。
今でも冬の冷たい北風に吹かれるたび、あの時の赤コートを着た彼女の歪んだ表情と、必死に内ももを擦り合わせていたあの張り詰めた夜の光景を思い出す。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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