最初のデトでのカウンターの試練
冬の夜8時半過ぎ、少し緊張する相手との初めてのデトで、都心のお洒落なカウンター寿司店にいた。店内は静かなジャズが流れ、目の前で大将が寿司を握っており、隣には大好きな彼が座っていた。冷たいビールを何杯も飲み交わしたことが完全に災いした。
最初の異変は、彼との会話が盛り上がっていた瞬間に訪れた。下腹部を鋭く圧迫する尿意の波だった。
私は赤いニットワンピースに、黒のストッキングを履いていた。髪は緩くまとめてゴールドのヘアピンで飾っていたが、猛烈な尿意の第一波が来た瞬間から全身がガタガタと震え出し、冷や汗が額からにじんでワンピースの襟元を濡らした。お酒のグラスを握る右手は緊張で強張り、指先は白くなっていた。カウンターの椅子の上で、両脚をきつく交差させて座り、内ももをこれでもかと密着させて耐えていた。
初めてのデートであり、彼に「トイレに何度も行く女」だと思われたくないという強い社会的檻が私をその場に縛り付けていた。
尿意は波のように押し寄せ、一度引いたかと思えば、さらに強烈な第二波、第三波が下腹部を襲う。少しでも力を抜けば、彼の目の前で温かいものを漏らしてしまうという圧倒的な絶望感が頭を支配した。「あと5分でこのお皿が終わるはず……」と脳内で時間を逆算し、心の中で必死に祈っていた。
恥ずかしさと焦燥感で頭がどうにかなりそうになり、耳の奥が熱くなって呼吸が荒くなっていく。
彼がお会計を頼んだ瞬間、私は立ち上がろうとしたが、下腹部の衝撃でその場に固まってしまった。不自然な内股のまま、早歩きで店の奥にある化粧室へと急いだ。個室に入り、ようやく用を足せたときの、あの全身の力がとろけるような解放感は一生の思い出だ。
今でもお洒落な寿司店のカウンターを見るたび、あの時の冷や汗の匂いと、椅子の下で必死に耐えていた極限の感覚を思い出して股の奥がすくむ。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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