帰省新幹線の立ち乗り拷問
冬の夜7時過ぎ、出張帰りの乗客で超満員となった東海道新幹せんの通路でのことだ。私は自由席を確保できず、車両と車両の間の狭いデッキ部分に、他の乗客たちと肩を寄せ合うようにして立っていた。冬の冷たい風がドアが開くたびに吹き込む一方、人の熱気でデッキ内は奇妙に蒸し蒸しとしていた。
最初の異変は、新幹線が名古屋駅を出発した直後に訪れた。冷たいお茶と缶ビールを立て続けに飲んだことが災いし、下腹部にツンと突き刺すような鋭い尿意が走ったのだ。
私はチャコールのウールコートに、白いカシミアニット、そして茶色のレザースカートに黒のタイズを履いていた。髪は緩いウェーブをかけたまま下ろしていたが、急激な尿意に襲われた瞬間から全身に鳥肌が立ち、冷や汗が額からにじみ出た。人混みの中で耐え忍ぶストレスのせいで、目元のメイクが崩れていくのを肌で感じていた。両手は上の吊り革を掴んでいたが、尿意の第二波が来た瞬間、思わずレザースカートの裾を強く握りしめて下腹部を圧迫した。スカートの下で、タイツに包まれた両脚はきつく交差され、震えを隠すためにヒールを浮かせて必死に爪先立ちになっていた。
新幹線のトイレは隣の車両にあったが、通路は立ち乗りの乗客で隙間なく埋まっており、そこをかき分けて進むことは精神的にも物理的にも困難な檻だった。
「あと少し、新横浜に着くまでは……」と自分に言い聞かせるが、電車の細かな揺れがダイレクトに膀胱を刺激し、限界の間隔が縮まっていく。括約筋のコントロールを失えば、この満員電車のデッキで温かいものを漏らしてしまうという圧倒的な絶望感が頭を支配した。神に祈り、呼吸を浅くしながら、頭の中で到着までの残り時間を何度も計算し直した。
恥ずかしさと極限の焦燥感で心臓の音が異常に大きく響き、耳の奥が熱くなって喉がカラカラに渇いた。
ようやく電車が駅に到着し、乗客が動いた瞬間、私は限界の脚を引きずるようにしてトイレへ滑り込んだ。便座に腰を下ろし、熱いものを一気に解放した瞬間の、脳がとろけるような心地よさは言葉にならなかった。
今でも新幹線のチャイム音を聞くたび、あの時の冷や汗の匂いと、満員デッキの中で必死に足を震わせて耐えていた極限の感覚を思い出して股の奥がすくむ。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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