排泄物語

特急電車の切ぷ売り場での試練

投稿者: ランダムテーマ エピソード集(エピソード51〜100)1分で読めます閲覧 1,0654.7(3件)

春の午後1時半過ぎ、雨がしとしとと降り続く大きな駅の切ぷ売り場でのことだ。連休直前の週末ということもあり、窓口の前には切符やチケトを求める旅行客で長い行列ができていた。駅構内は湿気と人の熱気で奇妙に蒸し暑くなっていた。

……その時、私の数人前に並んでいた、旅行バッグを持った女性の異変が目に入った。

彼女は20代後半のOL風で、ベージュのウールコートに、白いレースのタイトスカートを合わせていた。足元はストッキングに黒のパンプスを履き、髪はハーフアップに綺麗にまとめていた。彼女の顔は蒸し暑い構内であるにもかかわらず、冷たい脂汗で光っており、それがファンデーションを浮かせ、少しメイクをヨレさせていた。手にした旅行バッグを両手で下腹部に強く押し当てるようにし、肩をすくめて耐えていた。

最初は電車の時間に遅れそうで焦っているのかと思ったが、彼女の足元と表情の歪みを見て事情を察した。

窓口の列は一向に進まず、次の特急電車の発車時刻が迫っている。その場を離れれば切符を買えず旅行に行けなくなるという強い社会的檻の中にいた。彼女はパンプスの中で両脚をきつく交差させ、内ももをすり合わせるようにして小刻みにジタバタとステップを踏んでいた。カカトを浮かせ、お尻の筋肉を固めるように身悶えしていた。

その極限の様子を見た瞬間、私の胸はドクンと激しく鼓動し、彼女のスカートの揺れと、限界を迎えた足元に目が釘付けになった。

便意は波のように彼女を襲っており、時折「はぁ……っ」と熱い吐息を漏らし、腰を折るようにして耐えていた。見てはいけないと思うのに、私は息を殺し、すぐ目の前で極限の我慢に震える彼女の太ももの震えを見つめ続けていた。

ついに耐えかねたのか、彼女は財布を床に落としてしまい、それを拾うこともできずにその場にうずくまりそうになり、その後、窓口をあきらめてトイレへと小走りで疾走していった。

今でも雨の日の駅の長い行列を見るたび、あの日の彼女の歪んだ表情と、スカートの中で必死に足を交差させていた姿を思い出して胸が熱くなる。

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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