部活動のミテイングでの試練
残暑が厳しい9月の夕方5時半過ぎ、部室の片隅にある体育館の倉庫で行われていたバスケットボール部の長いミーティングでのことだ。外からはかすかに蝉の声が聞こえ、窓のない狭い倉庫内は熱気がこもって蒸し暑かった。
最初の異変は、顧問の先生が試合の反省点を延々と話し始めた瞬間に訪れた。下腹部にずっしりと重い、冷たい尿意の第一波だった。部活前に1リットルのスポーツドリンクを一気に飲み干したことが災いしたのだ。
私は赤いユニフォームTシャツに、黒のバスパン、そして白いハイソクスにスニーカーを履いていた。髪は高いポニーテールにまとめていたが、猛烈な尿意の第一波が来た瞬間から全身がガタガタと震え出し、冷や汗が額からにじんでユニフォームの襟元を濡らした。ノートを挟んだクリップボードを握る右手は緊張で強張り、指先は白くなっていた。スニーカーの中で、両脚の太もも同士をこれでもかと密着させ、足首を交差させて座面にお尻を押し当てるようにして耐えていた。
ミーティングは極めて深刻な空気であり、先輩たちが見張る中で「トイレに行きたい」と申し出ることは絶対的なマナー違反であり、部内の空気を乱すという強い社会的檻が私を縛り付けていた。
尿意は波のように押し寄せ、一度引いたかと思えば、さらに強烈な第二波、第三波が下腹部を襲う。少しでも力を抜けば、この厳粛な雰囲気の中で温かいものを漏らしてしまうという圧倒的な絶望感が頭を支配した。「あと5分でこの話が終わるはず……」と脳内で時間を逆算し、心の中で必死に祈っていた。
恥ずかしさと焦燥感で頭がどうにかなりそうになり、耳の奥が熱くなって呼吸が荒くなっていく。
ようやくミーティングが解散となった瞬間、私は立ち上がろうとしたが、下腹部の衝撃でその場に固まってしまった。不自然な内股のまま、早歩きで体育館の奥にあるトイレへと急いだ。個室に入り、ようやく用を足せたときの、あの全身の力がとろけるような解放感は一生の思い出だ。
今でも部室の乾いた匂いを嗅ぐたび、あの時の冷や汗の感触と、倉庫の中で必死に耐えていた極限の感覚を思い出して股の奥がすくむ。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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