顧客とのエレベーターでの攻防
秋の午後4時過ぎ、都心の超高層オフィスタワーのシースルーエレベーター内でのことだ。私は新規のクライアント企業の女性担当者を、ビジネヌの商談を終えて1階のロビーまでお見送りする途中だった。エレベーター内は静かで、ゆっくりと下降する窓の外には都心のビル群が広がっていた。
……その時、隣に立っていたクライアント担当者の女性の様子に異変が生じた。
彼女は30代前半の品のあるキャリアウーマン風で、ベージュのトレンチコートに、白いシルクブラウス、そしてタイトなネイビーの膝丈スカートを合わせていた。足元はヌードカラーのストッキングに黒のパンプスを履き、髪は綺麗にシニヨンにまとめていた。普段は毅然とした態度の彼女だったが、エレベーターが下降し始めてすぐに急に無口になり、額や首筋に細かな汗がにじみ始めた。その汗のせいで、綺麗に整えられたメイクが少しヨレているのが対面からでもはっきりと見て取れた。ポートフォリュを両手で抱え、それを股間に強く押し当てるようにし、指先が白く強張っていた。
最初は体調が悪いのかと思ったが、彼女のスカートの下の動きを見て事情を察した。
45階から1階までの長いエレベーターの下降時間という物理的檻と、取引先の担当者の前で取り乱せないという強い社会的檻の中に彼女はいた。彼女はストッキングを履いた両脚をきつく交差させ、内ももをすり合わせるようにして小刻みに体重を左右に移動させていた。パンプスのカカトを交互に浮かせ、つま先立ちになりながら、お尻の筋肉を固めるように身悶えしていた。
その極限の様子を見た瞬間、私の胸はドクンと激しく脈打ち、彼女のタイトスカートの裾の揺れと、限界を迎えた足元に目が釘付けになった。
尿意は波のように彼女を襲っており、時折「はぁ……っ」と熱い吐息を漏らし、腰を折るようにして耐えていた。見てはいけないと思うのに、私は息を殺し、すぐ隣で極限の我慢に震える彼女の太ももの震えを見つめ続けていた。
エレベーターが1階に到着しドアが開いた瞬間、彼女は「失礼します」と短く告げると、不自然な内股のまま、ロビー奥のトイレへと急ぎ足で消えていった。
今でも超高層ビルのエレベーターに乗るたび、あの日の彼女の歪んだ表情と、スカートの中で必死に足を交差させていた姿を思い出して胸が熱くなる。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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