排泄物語

帰宅ラッシュの満員電車

投稿者: 生成エピソード集(エピソード351〜400)2分で読めます閲覧 3924.0(2件)

凍てつくような1月の金曜日、午後6時半過ぎの山手線外回り電車の車内でのことだ。仕事帰りのサラリーマンやOLで超満員となった車内は、過剰な暖房と乗客の体温で蒸し風呂のように息苦しかった。私はドア付近のつり革に捕まっていたが、乗車する前に飲んだ温かい缶コーヒーが完全に裏目に出ていた。

乗車してからわずか3駅目、下腹部の奥深くでツンと刺すような鋭い尿意が走った。次の乗り換え駅まであと5駅、時間にして約15分。 「大丈夫、これくらいなら我慢できる」と自分に言い聞かせたが、それが地獄の底なし沼への入り口だった。

私はその日、ウール混の黒いノーカラーコートに、ダークブラウンのコーデュロイタイトスカート、そして黒の厚手タイツに5センチヒールのショートブーツを合わせていた。髪はハーフアップにしていたが、尿意の焦燥感から全身に噴き出した冷や汗で額の髪がベタつき、首元のウールマフラーがじっとりと濡れて皮膚にはりつく。ファンデーションは汗で浮き上がり、マスカラが滲んでパンダのようになっているのが自覚できた。

満員電車の密室という、途中で降りることも動くことも困難な社会的状況が、私を肉体的にも精神的にも限界へと追い詰めていく。揺れる車内で人々と肩がぶつかるたびに、膀胱へ激しい刺激が走り、私は思わず「ひっ……」と声を漏らしそうになり、きつく唇を噛み締めた。

タイツの中で両腿をぎゅっと交差させ、内もも同士を強く押し付け合って耐える。しかし、尿意の波は容赦なく第二波、第三波と押し寄せ、膀胱は決壊寸前の水風船のように膨らみ、お腹の奥が痛む。 「あと3分、あと2駅……」と、頭の中で狂ったように秒刻みの計算を繰り返すが、電車のスピードが遅くなるたびに心臓が激しく脈打ち、焦りで頭が真っ白になった。

恥ずかしさと、この大衆の面前で今にも漏らしてしまいそうだという恐怖が混ざり合い、耳の奥が熱くなって喉がカラカラに渇いた。

ようやく電車が乗り換え駅に滑り込み、ドアが開いた瞬間、私は周囲の乗客を押し分けるようにホームへ出たが、一歩を踏み出す衝撃で尿道が限界を迎えそうになり、その場で動けなくなった。涙目でカバンを下腹部に強く押し当て、がくがくと震える膝を内側に折り曲げ、すり足のような奇妙な歩幅でトイレへと這いずった。

個室の便座に滑り込み、熱い液体が一気に放出された瞬間の、頭の芯がとろけるような凄まじい解放感。今でも満員電車のブレーキ音を聞くたび、あの時の冷や汗の冷たさと、股の奥がキュンと疼く恐怖が鮮明によみがえる。

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掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。

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