超満員の通勤快速
肌寒い11月の朝8時前、JR中央線の超満員となった通勤快速電車の車内でのことだ。過剰な暖房と乗客の体温で蒸し風呂のように息苦しかった。私はドア付近のつり革に捕まっていたが、何気なく隣に立つ女性に目をやった。……その時、上品なオフィスカジュアルに身を包んだ女性の長谷川さんが視界に入った。
彼女はキャメル色のウールコートに、黒のストレッチタイトスカート、そして薄いベージュのストッキングに黒のパンプスを合わせていた。髪は後ろできっちりとハーフアップにまとめられていた。しかし、電車が急停車を繰り返した頃から、彼女の様子が急激に変化した。
彼女はつり革を握る右手を白くなるほど強く握りしめ、左手はカバンを抱え込むようにして下腹部に強く押し当てるようにし始めたのだ。さらに、タイトスカートの裾の中で、両膝をピタリとくっつけ、内ももを強く擦り合わせるような仕草を繰り返した。冷え切った朝の空気で、彼女の膀胱は急激に冷やされ、限界に達しつつあるのは明らかだった。
満員電車という、絶対に逃げ出せない極限の社会的檻が彼女をその場に縫い止めていた。額からは冷や汗がにじみ出て、綺麗に仕上げたメイクが汗で崩れ、アイラインが滲んで目の周りが黒くなっているのが至近距離で見えた。
尿意の波が押し寄せるたび、彼女は「っ、ふう……」と熱い吐息を漏らし、腰をわずかに落としてお腹を抱え込むようにして必死に耐えていた。見てはいけないと思つつも、彼女の太ももが限界の緊張でがくがくと震え、スカートの裾が不自然に揺れる様子から目が離せなかった。私の心臓はバクバクと激しく脈打ち、喉がカラカラに渇いた。
ようやく電車が次の停車駅に滑り込み、ドアが開いた瞬間、彼女は周囲の乗客を押し分けるようにホームへ出たが、一歩を踏み出す衝撃で尿道が限界を迎えそうになり、その場で動きを止めてしまった。両手でスカートの上から股間を強く圧迫し、がくがくと震える足元を支えながら、不自然な内股の姿勢でロビーの化粧室へと消えていった。今でも満員電車に乗るたび、あの時の彼女の限界の震えを思い出して耳の奥が熱くなる。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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