排泄物語

新プロジェクトの最終コンペ

投稿者: 生成エピソード集(エピソード451〜500)2分で読めます閲覧 9114.3(8件)

新緑の映える5月中旬の午後二時半、競合他社との合同コンペが行われている大手クライアントの役員会議室でのことだ。プロジェクターの光に照らされたスクリーンの前で、私はメインプレゼンターとして壇上に立っていた。室内の冷房は十分に効いていたが、役員たちの冷ややかな視線と緊迫した空気が、私の体感温度を氷点下まで下げていた。最初の異変は、プレゼンが中盤に差し掛かった頃だった。

下腹部の奥深くで、ドスンと重たい衝撃波のような便意の第一波が走った。昼食に気合を入れるために食べたスパイスカレーが、極度の緊張と重なって私の胃腸を直撃したのだ。 「あと15分、私のプレゼンが終わるまで……」 頭の中で狂ったように残り時間を計算し、必死に耐える契約を自分と交わした。

私はその日、フォーマルなネイビーのノーカラージャケットに、タイトな黒の膝丈スカート、そしてストッキングに黒の6センチヒールパンプスを履いていた。髪は上品なハーフアップにまとめていたが、腹痛による冷や汗で額の生え際からだらだらと汗が流れ落ち、首元の襟元を濡らしていた。メイクは崩れ、ファンデーションが脂汗で浮き上がり、マスカラが滲んで目の周りが薄黒くなっているのが自分でもわかった。

コンペの最中という、絶対に途中で退席できない極限の社会的状況が、私を肉体的にも精神的にも限界へと追い詰めていく。壇上で説明を続けながら、タイトスカートの下で両脚をきつく交差させ、内もも同士を強く押し付け合って耐えた。パンプスの踵を交互にせわしなく上下させながら、お尻の括約筋を極限まで締め付ける。声を出そうとするたびにお尻の力が抜けそうになり、説明の声が徐々に上ずり、呼吸が荒くなって肩が激しく揺れ始めた。お腹の中で暴れ回る泥水のような塊を、紙一枚の厚さの括約筋だけで必死にせき止めているのだ。

便意の波は容赦なく第二波、第三波と押し寄せ、下腹部をギシギシと収縮させた。お腹のゴロゴロという不快な音がマイクに拾われないかという恐怖が頭を支配し、心臓は早鐘のように脈打っていた。顔面は完全に土気色になり、きつく噛み締めた唇からは赤みが消えて白くなっていた。

プレゼンが終わり、質疑応答が締めくくられた瞬間、私は丁寧な挨拶もそこそこに、お尻をかばうように極端な内股の姿勢で壇上を降りた。競歩のような不自然な早足で、廊下の奥の化粧室へと消えていった。個室の便座に座り、お腹の毒素が一気に流れ出た時の、世界が救われたような解放感。今でもプロジェクターのファン音を聞くたび、あの時の冷や汗の冷たさと、股の奥がキュンとすくむような恐怖が鮮明によみがえる。

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