静まり返ったオフィスと夜間作業
初夏の陽気が心地よい5月の午後二時過ぎ、都内の格式高い大企業のオフィスフロアでのことだ。私はビジネス用の資料整理のため、フロアの隅のデスクに座っていた。オフィス内は静まり返っており、キーボードを叩く音だけが静かに流れていた。……その時、受付カウンターに向かって歩いていた後輩の佐々木さんが目に入った。
彼女は上品な濃紺のジャケットに、タイトな膝丈のペンシルスカートを穿き、足元は黒のストッキングに高いパンプスを履いていた。髪は夜会巻きにきっちりとまとめられ、ホテルのバッジが胸元で輝いていた。しかし、彼女が受付カウンターの後ろに立った直後、その凛とした姿に微かな狂いが生じた。
彼女は両手を前で組んでいたが、その指先が白くなるほど強く握りしめられ、激しく震えだしたのだ。額からはダラダラと冷や汗がにじみ出し、綺麗に整えられていたファンデーションが脂汗でじわじわとヨレ、頬のチークが浮き上がっているのが遠目にも分かった。下腹部を襲ったのは、急激な温度変化と緊張による猛烈な腹痛の第一波だった。
彼女はタイトスカートの裾の下で、ストッキングを履いた内ももをこれでもかと擦り合わせ、両脚を不自然なほど密着させて立っていた。パンプスの爪先を床に強く押し付け防ぎ、カカトを交互にせわしなく上下させながら、お尻の括約筋を極限まで締め付けている。その限界状態のせいか、顧客への対応の声が徐々に上ずり、呼吸が荒くなって肩が上下に激しく揺れ始めた。お腹の中で暴れ回る泥水のような塊を、紙一枚の厚さの括約筋だけで必死にせき止めているのだろう。
「あと、あと5分……この資料の手渡しが終わるまで……」と、彼女の唇は噛み締められ、血の気が完全に引いて白くなっていた。オフィスの公式な場であり、接客中に持ち場を離れることは許されないという強烈な社会的圧力が、彼女をその場に縛り付ける檻となっていた。
便意の波は容赦なく第二波、第三波と押し寄せ、彼女のお腹の中でゴロゴロと不快な音を立てて波打った。彼女は思わず「くっ……」と声を漏らしそうになり、上体を深く折り曲げてカウンターの端を白くなるほど強く握りしめた。
見てはいけないと思いつつも、彼女の太ももが限界の緊張でがくがくと震え、スカートの生地が激しく動く様子から目が離せなかった。私の心拍数は跳ね上がり、喉が乾いて息をするのも忘れるほどだった。
接客が終わり、彼女は同僚に会釈をして、お尻をかばうように極端な内股の姿勢でカウンターを離れた。競歩のような不自然な早足で、バックヤードの化粧室へと消えていった。今でもオフィスのロビーを通るたび、あの時の彼女の限界の表情を思い出して耳の奥が熱くなる。
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