冬の異郷と、行き場のない彷徨
大学二年生の冬、冷たい木枯らしが吹きすさぶ十二月の午後六時過ぎのことです。私は見知らぬ郊外の駅で電車を降り、目的地である友人宅へ向かって歩いていました。凍えるような北風が吹き抜ける住宅街は人通りが絶え、街灯の薄暗い光だけが寒々と地面を照らしていました。
この日の私は、厚手のベージュのウールコートに、黒のタイトなミニスカート、そして薄手のデニールタイツとサイドゴアブーツを合わせていました。髪は丁寧にハーフアップにまとめ、軽いメイクをしていましたが、寒風のせいでマスカラが少し涙で滲み、冷や汗と混ざり合っていました。肩にかけた合皮のショルダーバッグのストラップを、指先が白くなるほど強く握りしめて歩いていました。
歩き始めて十分ほど経った頃、お腹の底から湧き上がるような鋭い尿意を感じました。近くのコンビニに駆け込もうとしましたが、運悪く改装中で閉まっていました。スマートフォンの地図を見ても、次の目的地まであと十五分は歩かなければなりません。その認識が引き金となったのか、尿意は一気に牙を剥き、逃げ場のない第二波となって私の膀胱を揺さぶりました。
「嘘でしょう、早く歩いたら余計に漏れそうになる……」 一歩進むたびに、足の着地振動が下腹部に響き、息が止まりそうになります。私はコートのポケットの中で下腹部を片手で強く押さえ、もう片方の手でカバンを抱えながら、不自然に内股を擦り合わせるような奇妙な歩き方をしていました。膝が笑い、足の指先まで冷たく痺れていく中で、頭の中は「どこかに物陰はないか」「誰かに見られたらどうしよう」という社会的な恐怖と羞恥心でいっぱいでした。
冷たい夜気は容赦なく下半身を冷やし、尿意の波は間隔をなくして襲ってきます。私はついに歩みを止め、電柱の影で身を屈めました。両足をきつくクロスさせ、コートの裾を握りしめながら、顔を苦痛と羞恥で歪めました。下腹部の筋肉が限界でピクピクと痙攣し、これ以上は一歩も動けないという絶望が全身を支配します。神様にお願いする時間すら惜しいほどの極限状態の中で、私の膀胱のダムが決壊しました。
「っ、あぁ……」 タイツの編み目を通して、温かい尿が一気に噴き出し、太ももから膝、そしてブーツの中へと流れ落ちていきました。冬の冷たい空気の中で、自分の体から溢れ出た熱い水分が下半身を包み込む瞬間、言葉にできない官能的な熱と敗北感が脳を真っ白に染め上げました。しばらく電柱の影で佇みながら、温かかった液体が急速に冷えていくのを感じ、私は自分の弱さと、このどうしようもないオムつなしでの悦楽に深く酔いしれていたのです。
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※ 掲載されている話は、読者投稿・創作をもとにした読み物(フィクション)です。実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
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